計算ファイナンス   Computational Finance

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担当教員
上村 昌司 
使用教室
水9-10(W935)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36037
シラバス更新日
2011年10月4日
講義資料更新日
2012年4月13日
学期
後期

講義概要

金融工学の理論を実務に適用する際には,解を具体的な数値として求める必要がある。解析解が得られる問題ならば,その数値計算は容易いが,アメリカンオプションの価格など解析解が求まらない場合も多い。そこで数値計算の技術が必要とされる。この授業では主にオプションの価格付けに関連した数値計算手法を解説する。具体的には「格子法,有限差分法,モンテカルロ法」を中心に取り上げる。授業は学部レベルの確率論と統計学を知っていることを前提とする。

講義の目的

金融工学の理論を実務に適用する際には,解を具体的な数値として求める必要がある.解析解が得られる問題ならばその数値計算は容易だが,アメリカンオプションの価格など解析解が求まらない場合も多い.そこで数値計算の技術が必要とされる.この授業では主にオプションの価格付け関連した数値計算手法を解説する.

授業は学部レベルの確率論と統計学を知っていることを前提とする.また,計算ファイナンスの話を理解するためには,数理ファイナンス(オプション価格理論)の知識をある程度持っていることが必要となる.現時点では受講者がどのくらいの知識を持っているか分からないが,受講者の知識に応じて確率微分方程式やリスク中立評価法など数理ファイナンスの話もする予定である.

また,授業では「R」という言語(ソフト)を用いてプログラム例などを紹介する.ただし,レポート作成などに使う言語はRに限らず自分の好きな言語を使ってよい.

講義計画

1 回 オリエンテーション
2 回 オプション価格理論とRによる数値計算1
3 回 オプション価格理論とRによる数値計算2
4 回 格子モデル1(二項モデル,CRRモデル)
5 回 格子モデル2(アメリカンオプション,リスク指標)
6 回 格子モデル3(三項モデル,金利モデル)
7 回 有限差分法1(陽解法と陰解法)
8 回 有限差分法2(Crank-Nicolson法)
9 回 モンテカルロ法1(理論的根拠)
10 回 モンテカルロ法2(分散減少法)
11 回 モンテカルロ法3(確率微分方程式の近似,アメリカンオプション)
12 回 モンテカルロ法4(リスク指標の計算)
13 回 パラメータ推定1
14 回 パラメータ推定2

教科書・参考書等

教材は教員が用意したものを使う.

参考書等
参考書は授業中に紹介する.

関連科目・履修の条件等

学部レベルの数学・統計学.過去に金融工学(数理ファイナンス)の授業を履修しているとなおよい.

成績評価

成績は原則として宿題(レポート) で評価する.宿題は4回程度出題の予定.

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