知的財産権侵害実務   Infringement of Intellectual Property Right

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担当教員
水谷 直樹 
使用教室
木9-10(CIC812)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36029
シラバス更新日
2011年3月23日
講義資料更新日
2011年3月23日
学期
前期

講義概要

知的財産法の分野で現実に生じてくる知的財産権の侵害問題に関して,理論と実務の双方から十分な理解を得ることを目的として講義する。

知的財産権侵害の問題は,知的財産法の実務の中心分野の1つであり,かつ実践的な側面の強い分野であるため,具体的な事例の検討ならびに判決例等を通じて,実際の侵害判断の基準について,実践的な理解を得ることを目的とする。

講義の目的

企業の経済活動の中で生じてくる知的財産権侵害の問題に焦点を当てて、抽象論、一般論ではなく、実務的かつ実践的な議論を行なう。

講義計画

01.イントロダクション - 知的財産侵害実務の概要
  本科目の概要の説明、知財を巡る現下の状況などについて概説する
02.特許侵害の判断基準 - 文言侵害
  特許侵害の基本である文言侵害について解説する
03.同上 - 均等論適用による侵害
  均等論適用による特許侵害について解説する
04.Report(1) 講評
   予め課題を与え、提出を受けたレポートにつき講評およびディスカッションを行う
05.特許無効論 その1
   特許無効論に関する判例、実務の流れを解説するの
06.特許無効論 その2
   前回に続き、特許無効論に関する判例、実務の流れを解説する
07.Report(2) 講評
   予め課題を与え、提出を受けたレポートにつき講評およびディスカッションを行う
08.損害額の算定
   知的財産権の侵害により発生する損害についての特有の考え方を解説する
09.侵害証拠の収集
   知的財産権侵害を裏付けるための証拠収集の方法について解説する
10.Report(3) 講評
   予め課題を与え、提出を受けたレポートにつき講評およびディスカッションを行
11.著作権侵害の判断基準
   特許権とは異なる著作権についての侵害判断の基準を解説する
12.インターネット空間内で生じる著作権侵害
   近時多発しているインターネット空間内での著作権侵害について判例を引用して解説す
13.Report(4) 講評
   予め課題を与え、提出を受けたレポートにつき講評およびディスカッションを行う
14.紛争解決処理論 
   知的財産全般に関する紛争処理につき解説する

教科書・参考書等

資料配布

関連科目・履修の条件等

民法、民事訴訟法に関する基礎知識を有していることが望ましい。

成績評価

4回程度のレポート提出および講義の際の質疑応答の評価

担当教員の一言

自分の頭で論理的に考えを進めて行き、一定の結論に達することのできる論理的な思考力を重視する。
(連絡担当教員:佐伯とも子)

その他

講義手法
1.知的財産法の分野(主に特許、著作権)で生じてくる紛争事例を取り上げて、その検討を行なう。
2.知的財産権の実務においての侵害判断の基準を、具体事例を通じて検討する。
3.知的財産権侵害実務の先端的問題に触れる。
4.以上を通じて、知的財産実務において不可欠な論理的思考力の強化に努める。

上記テーマについて、各2~3回程度の講義ならびに受講生との間で対話形式の質疑応答を行なう。

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