遺伝子組換え農作物や水産増養殖技術を例に新しい生産技術や制度について解説するとともに、その普及戦略について考察する。また、食品の保存・加工技術を例にして、食ビジネスへの活用戦略について考察する。さらに、こうした技術の前提となる食品の安全性について、制度や研究開発の現状、民間での取組事例について紹介する。
食料自給率の低下等食料の安定供給に関する様々な課題をイノベーションによって切り開くために、農水分野における技術革新、先端技術と諸制度等について学ぶとともに、こうした技術をいかに社会に活用・普及していくかについて習得する。また、その前提として、科学的根拠に基づく食品の安全性向上の取組の重要性について学ぶ。
開講日:平成23年2月11日(金)~2月13日(日)(集中講義)
2月11日(金)10:00-17:50
新しい生産技術とその普及戦略
・「食料を巡る動向と研究開発の現状/ガイダンス」食の未来創成寄附講座特任准教授 櫻谷満一
・「遺伝子組換え農作物を巡る動向①(研究動向と諸制度)」農林水産省農林水産技術会議事務局研究調整官 高野誠
・「遺伝子組換え農作物を巡る動向②(開発・普及戦略)」日本モンサント㈱代表取締役社長 山根精一郎
・「新しい水産増養殖」(独)水産総合研究センター研究推進部研究開発コーディネーター 森広一郎
2月12日(土)10:00-16:10
新しい保存・加工技術と食ビジネスへの活用戦略
・「食品産業を巡る動向と研究開発の現状」(独)農業・食品産業技術総合研究機構理事 林清
・「食品の新しい長期保存」食の未来創成寄附講座特任教授 高井陸雄
・「食品の新しい加工・流通」(独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所食品工学研究領域長 五十部誠一郎
2月13日(日)10:00-17:50
食品の安全に関する取組・技術と社会への普及
・「食品の安全性向上」農林水産省消費・安全局消費・安全政策課課長補佐 漆山哲生
・「食品の安全性向上・消費者の信頼性確保に向けた研究開発」農林水産省農林水産技術会議事務局研究専門官 古井聡
・「民間企業の事例研究(食品の安全性確保)」カルビー(株)広報部長 佐久間和人
・総合討議
教室:大岡山西9号館3階W935
授業時に資料を配布
特になし。
授業への貢献、授業出席、レポートを基に成績評価する。
食料問題、環境問題等の解決に向け、従来の「農学」の範囲には収まらない最新の技術を取り上げていきます。食や農に関心のある学生の幅広い受講を期待しています。
イノベーションマネジメント研究科 ぐるなび「食の未来創成」寄附講座
櫻谷満一
sakuradani.m.aa@m.titech.ac.jp
03-3454-8980