本講義では,数理ファイナンスの基礎となる、測度論的確率論から伊藤積分までの解説をした後、この分野の基本定理を紹介し、最も成功した理論である金利理論までを解説する。
数理ファイナンスの基礎である確率論、伊藤積分から始め、金利期間構造モデルまでを講義する。
1. 講義の概観(数理ファイナンス、デリバティブ、金利 etc. の説明)
2. 確率空間
3. Lebesgue積分、確率変数
4. 独立性、条件付期待値
5. 確率過程、ブラウン運動、
6. 伊藤積分、伊藤公式、
7. マルチンゲールと無裁定理論
8. ファイナンスの基本定理、リスク中立価格公式
9. Numeraire変換、Forward measure,
10. 金利、期間構造
11. 金利モデル(1) HJM理論
12. 金利モデル(2) マーケットモデル
特に指定しない。講義中に適宜参考文献を示す。講義全体として参考にしたのは下記である:
(1) Tomas Bjork, ``Arbitrage Theory in Continuous Time (3rd ed.),'' Oxford Univ. Press (2009)
(2) Brigo & Mercurio, ``Interest Rate MOdels, Theory and Practice,'' Springer (2001)
特にないが、微分積分学をよく復習しておくこと。
講義中の試験およびレポート
この講義を理解する為には、自分で必要な数学の勉強をする必要があります。何をどのような本で勉強すれば良いかは講義中に適宜伝えます。