金融リスク・マネジメント   Financial Risk Management

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担当教員
中野 張 
使用教室
金7-8(W933)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36024
シラバス更新日
2009年5月15日
講義資料更新日
2009年3月30日
学期
前期

講義概要

金融リスクの管理手法を数理的側面から概説する。

講義の目的

リスクファイナンスの基礎的理論の修得を目的とする。
主に金融リスク管理における、リスク・コントロールおよびリスク計測の数理的手法について講義する。

講義計画

1.オリエンテーション
 講義の概要、進め方などについて説明する。
2.イントロダクション
 金融リスク管理の基礎的事項や古典的手法について講義する。
3.確率論入門(1)
 確率空間、確率変数、独立性など確率論の基本的概念について講義する。
4.確率論入門(2)
 引き続き確率論の基本的概念について講義する。また、モンテカルロ法について講義する。
5.リスクのモデル化(1)
 市場リスクを確率変数や確率過程によってモデル化する方法について講義する。
6.リスクのモデル化(2)
 コピュラを用いた信用リスクのモデル化手法について講義する。
7.リスクのモデル化(3)
 格付け推移行列を用いた信用リスクのモデル化手法について講義する。
8.リスクのコントロール(1)
 デリバティブや保険の利用について講義する。
9.リスクのコントロール(2)
 リスクの証券化手法について講義する。
10.リスクのコントロール(3)
 ポートフォリオ最適化の基礎について講義する。
11.リスクのコントロール(4)
 極限定理を用いたリスクのコントロールについて講義する。
12.リスクの計測(1)
 VaR、CVaRについて講義する。
13.リスクの計測(2)
 リスク尺度に対する公理論的アプローチについて講義する。
14.リスクの計測(3)
 資本配分の問題などの応用について講義する。

教科書・参考書等

教科書:特に指定しない
参考書:
・ジョン・C・ハル,『フィナンシャルリスクマネジメント』,ピアソン・エデュケーション,2008.
・M. クルーイ,D. ガライ,R. マーク,『リスクマネジメント』,共立出版,2004.
・T. L. バートン,W. G. シェンカー,P. L. ウォーカー,『戦略的リスクマネジメント』,東洋経済新報社,2003.
・A. J. McNeil, R. Frey, and P. Embrechts, "Quantitative Risk Management", Princeton Univ. Press, 2005.
・P. ブレモー,『モデルで学ぶ確率論』,シュプリンガー・ジャパン,2004.
・D. G. ルーエンバーガー,『金融工学入門』,日本経済新聞社,2003.

関連科目・履修の条件等

ファイナンスの初歩的知識、学部レベルの確率論の知識があればなお良い

成績評価

レポート

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