コンピテンシー・ディベロップメント   Competency Development

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担当教員
田中 義敏 
使用教室
月9-10(CIC711)  
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
36012
シラバス更新日
2009年4月16日
講義資料更新日
2009年3月30日
学期
前期

講義概要

マネジメント能力の重要なファクターとしてのコンピテンシーを,心理学の発展過程の中から歴史的に理解するとともに,米国におけるコンピテンシー論の発展過程を概観する。その上で,これまで体系化されてきた基本コンピテンシー,職種ごとに求められるコンピテンシーの基礎的知識を習得する。実践的な訓練として,受講生が期待する将来の職務上の役割を事例として,その職務遂行に必要なコンピテンシーモデルを,グループディスカッションによって策定していく。

講義の目的

自らの価値観に基づき,自ら行動を起こしていく能力を身につける教育の一助として位置付けられる。さらに,技術系のバックグラウンドを有する者がマネジメント領域にチャレンジしていく際に必要となる自らのコンピテンシ-開発必要性の気付きをもたらす。

講義計画

01.イントロダクション、人間はなぜ行動するか?
イントロダクションとして、講義の流れの説明、成績評価、参考書などに関して説明。「人間はなぜ行動するか?」に関し、皆さんと議論をすることにより、講義のスタートとする。
02.心理学とコンピテンシー、コンピテンシーとは何か?
行動心理学の流れを概観し、コンピテンシー研究の位置づけを理解する。
03.コンピテンシー・ディクショナリー
スペンサーをはじめとして、既存研究として開発されたコンピテンシー・ディクショナリーの解説。
04.コンピテンシー・ディベロップメントのプロセス
コンピテンシー開発の全体プロセスの説明。
05.職種・責任・権限と要求されるコンピテンシー
要求されるコンピテンシーが、会社の経営課題、職種、ポジションによって異なることを理解する。
06.職種モデルの策定
コンピテンシー開発の対象職種の設定の仕方を理解する。
07.職種モデルに必要なコンピテンシーモデルの抽出と定義づけ
スペンサー、ヘイのコンピテンシー・ディクショナリーから開発対象とする職種に求められるコンピテンシーを抽出。
08.インタビュー実践とコンピテンシー評価
抽出したコンピテンシーに関して高業績者に対して実施したインタビュー結果の分析。
09.開発プログラムの策定と評価
必要とされるコンピテンシーがどのように開発されるかを検討。
10.部下のコンピテンシー・ディベロップメント
特に、将来必要となる「部下育成のコンピテンシー」を開設。
11.コンピテンシー・ディベロップメントと人事制度
コンピテンシー開発と人事制度の関係を解説。
12.自らの将来ビジョンと必要なコンピテンシー・ディベロップメント
受講生各自が目指す将来ビジョンの実現に必要なコンピテンシーを議論。
13.コンピテンシー・ディベロップメントのグループ発表
講義課程において課した課題に関し、各グループごとに発表、議論を進め、コンピテンシーの実践を理解する。
14.コンピテンシー・ディベロップメントのまとめ
最終回としてのまとめと質疑。

教科書・参考書等

参考書等
(参考書)
「コンピテンシー活用の実際」(日本経済新聞社)
「実践コンピテンシーモデル」(日経BP社)

関連科目・履修の条件等

特になし。

成績評価

出席(80%以上の出席を必要とする)、グループディスカッションへの参加度、レポート(小レポートおよび最終レポート)

担当教員の一言

講義を聴くというよりは、受講生がコンピテンシーモデルを作成する訓練を通じて、自らのコンピテンシーを磨く必要性への気づきを習得することがねらい。

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