計算ファイナンス   Computational Finance

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担当教員
上村 昌司 
使用教室
水9-10(W935)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
36037
シラバス更新日
2008年10月1日
講義資料更新日
2008年10月1日
学期
後期

講義概要

金融工学の理論を実務に適用する際には,解を具体的な数値として求める必要がある。解析解が得られる問題ならば,その数値計算は容易いが,モデルをより複雑にし現実に近づけようとすると,解析解が求まらなくなることが多い。そこで数値計算の技術が必要とされる。この授業では主にオプションの価格付けに関連した数値計算手法を解説する。具体的には「格子法,有限差分法,モンテカルロ法」を中心に取り上げる。授業は学部レベルの確率論と統計学を知っていることを前提とする。

講義の目的

金融工学の理論を実務に適用する際には,解を具体的な数値として求める必要がある.解析解が得られる問題ならば,その数値計算は容易いが,モデルをより複雑にし現実に近づけようとすると,解析解が求まらなくなることが多い.そこで数値計算の技術が必要とされる.この授業では主にオプションの価格付けと債券価格理論(金利モデル)に関連した数値計算手法を解説する.具体的には「格子法,有限差分法,モンテカルロ法」を中心に取り上げる.

授業は学部レベルの確率論と統計学を知っていることを前提とする.また,計算ファイナンスの話を理解するためには,ある程度数理ファイナンスに精通していることが必要となる.現時点では受講者がどのくらいの知識を持っているか分からないが,受講者の知識に応じて確率微分方程式やリスク中立評価法など数理ファイナンスの話もする予定である.

また,数値計算には統計ソフト「R」を用いるが,他のソフトに精通している受講者にはソフトの強制はしない.しかし,ある程度R の文法を理解しないと,理解が難しいところがあるかもしれない.

講義計画

1回(10/1) オリエンテーション
2回(10/8) オプション価格理論とR による数値計算1
3回(10/15) オプション価格理論とR による数値計算2
4回(10/22) 債券価格理論とR による数値計算
5回(10/29) 格子モデル1(二項モデル,CRR モデル)
6回(11/12) 格子モデル2(アメリカンオプション,二項モデルの収束性)
7回(11/19) 格子モデル3(三項モデル)
8回(11/26) 有限差分法1(陽的解法,陰的解法)
9回(12/3) 有限差分法2(Crank-Nicolson 法)
10回(12/10) 有限差分法3(アメリカンオプション,エキゾチックオプション)
11回(12/17) モンテカルロ法1(理論的根拠)
12回(1/14) モンテカルロ法2(分散減少法)
13回(1/21) モンテカルロ法3(準乱数,確率微分方程式の近似)
14回(1/28) モンテカルロ法4(リスク指標)

教科書・参考書等

教材は教員が用意したものを使う.

参考書等
参考書は授業中に紹介する.

成績評価

成績は原則として宿題(レポート) で評価する.宿題は5 回程度出題の予定.

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