骨組設計特論   Design Theory of Frame Structures

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担当教員
和田 章 
使用教室
火1-2(R3-613)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
98014
シラバス更新日
2010年3月22日
講義資料更新日
2010年3月22日
学期
前期

講義概要

建築骨組は自重,積載荷重,地震力,強風などを考慮して設計される。基本的にはこれらの荷重を受けたときに,大きな損傷を受けず,大きな撓みも生じないことが求められる。しかし,非常に稀に発生する地震,強風などにはこれらの変形を許容しなければならなくなる。進んだ骨組の設計を扱うためには,塑性変形,有限変形を考慮した力学を理解する必要がある。

(1)材料の塑性変形と部材の性質
(2)下界の定理
(3)上界の定理
(4)解の唯一性の定理
(5)骨組の終局耐力
(6)許容応力度設計の意味付け
(7)多くの荷重を受ける骨組の耐力曲線
(8)弾塑性有限変形骨組解析法(1)
(9)弾塑性有限変形骨組解析法(2)
(10)弾塑性有限変形骨組解析法(3)

講義の目的

 我々人間の住む空間を構成する建築、鉄道や高速道路に用いられる橋梁などを構成する骨組構造を対象にその力学的性質に関わる理論を学び、骨組みの設計に関する深い理解を深める。具体的には、骨組の力学、塑性理論、終局耐力、下界の定理、上界の定理、解の唯一性理論などを理解したのち、電子計算機の利用を前提とした非線形骨組解析理論を学ぶ。2次元問題及び3次元問題について例題を用いた演習により数値解析の有効性、役割についても学ぶ。
 
対象者:環境理工学創造専攻 建築土木の骨組設計に関係する学生
     人間環境システム専攻 同上
     建築学専攻      同上
     環境情報学専攻    同上
     土木工学専攻     同上
建築・土木構造の骨組みを設計するために必要な理論を主に鉄骨構造を対象にして講義する。

講義計画

1) 骨組の設計の基本
2) 鋼材料の力学的性質と断面の力学的性質
3) 骨組の塑性崩壊と終局耐力
4) 下界の定理・上界の定理・唯一性の定理
5) 骨組の終局耐力に関する演習
6) 複数の荷重を受ける骨組の終局耐力相関曲線
7) 材料非線形と幾何学的非線形
8) 有限変形理論による座屈現象とテンション構造の解釈
9) 離散系モデルのための変分原理の基礎
10) 平面骨組の非線形解析理論(1)
11) 平面骨組の非線形解析理論(2)
12) 平面骨組の非線形解析の演習
13) 立体骨組の非線形解析理論(1)
14) 立体骨組の非線形解析理論(2)

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