建設物耐久性特論   Durability of Constructions

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担当教員
田中 享二 
使用教室
火3-4(G511)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
98013
シラバス更新日
2009年9月28日
講義資料更新日
2009年9月28日
学期
後期

講義概要

建設物の高耐久化について学習する。まず鉄筋コンクリート造,鋼構造,木構造を中心として,耐久性に及ぼす環境要因と劣化現象を学び,建築物が現状でどのような状況にあるかを理解する。ついでその劣化メカニズムを学習する。さらに維持管理そして建設物の高耐久化をはかるための耐久設計法,耐久性評価法について,環境,デザイン,構工法,材料の観点から学ぶ。

講義の目的

 建設物は材料を多量に使用するため、地球環境に与える影響が大きい。この負荷低減が建設分野での重要課題である。そのためには環境に配慮した施工と、完成した建設物を長期間にわたり使用し続けることが大切である。本講義では、主として鉄筋コンクリート造、鋼構造の建設物を対象として、どのようにつくり、どのようにしてロングライフ化を図るかについて講述する。また実際の建設物劣化調査を通して、劣化現象の把握と原因推定の能力を身につけさせることもも目標とする。

講義計画

1.キャンパス内建設物の劣化調査(全員)
2.建設活動が与える環境負荷
3.建設物の劣化概論
4.環境ライフサイクルアセスメントとCASBEE
5.環境配慮の施工(1) 環境配慮の分類と適用方法
6.環境配慮の施工(2) 部材設計と材料の選定、工事
7.鋼材の劣化:腐食のメカニズムと防止技術
8.鋼構造の耐久性評価と長寿命化技術
9.鉄筋コンクリートの劣化:ひび割れ発生のメカニズムと防止技術
10.鉄筋コンクリートの劣化:中性化のメカニズムと防止技術
11.鉄筋コンクリートの劣化:凍害の発生メカニズムと防止技術
12.鉄筋コンクリートの劣化:塩害の発生メカニズムと防止技術
13.鉄筋コンクリート造の耐久性評価と長寿命化技術
14.鋼構造、鉄筋コンクリート造建設物の劣化調査(個人)
15.鋼構造、鉄筋コンクリート造建設物の劣化原因の推定と討論(全員)

教科書・参考書等

【教科書】なし
【参考書】建築物の耐久設計に関する考え方、日本建築学会(1988)
     鉄筋コンクリート造建築物の環境配慮施工指針(案)・同解説、日本建築学会(2008)

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

授業出席と調査レポートによる

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