人間の宇宙活動特論   Advanced Course on Human Activities in Space

文字サイズ 

担当教員
毛利 衛  山口 孝夫  松岡 均  青木 宏文 
使用教室
集中講義等 (CIC)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
97029
シラバス更新日
2013年9月20日
講義資料更新日
2013年9月20日
学期
後期

講義概要

これからの有人宇宙活動の達成には広範囲な技術が必要となりますが、全ての場面で共通する「要素技術」として、「宇宙服」の研究開発が考えられます。米国やロシアで開発がスタートした30年前に比べ、現在は飛躍的に技術は向上し、機能性に優れた材料が身の回りに存在します。私たちが宇宙で自由に活動できるようになるためには、簡単で着心地がよく安全な新しい宇宙服の出現が必要です。高真空耐性、宇宙放射線耐性、温度調整、生命維持、可動性、高機能性、機密性、エネルギー高効率性、デブリ防護性等に新技術をどこまでインテグレートできるかの挑戦です。このような取り組みは、地球上での災害時や極限環境あるいは高齢化社会に対応する新しい時代の防護服や衣服コンセプトにも貢献できます。ここでは、現状の宇宙服の課題解決をきっかけに、次世代宇宙服の開発検討を行うことで、「宇宙と地球、そして、人と社会の生命を繋ぐ」 ことを目指します。

この科目は医歯工学特別コースの授業科目である。コースの概要,履修についての詳細は医歯工学特別コースのページをご覧ください。

講義の目的

宇宙開発・探査計画において、有人宇宙活動は重要であり、多くの科学技術的叡智を結集して取組まなければなりません。本講義では、有人宇宙活動を概観し、これからの有人宇宙活動を支える人間が生きられる最小の宇宙船である次世代宇宙服の研究開発などに焦点を当て、必要な要素技術とその実現性を論じます。
平成24年度の講義の日程は、10月9日(火)から集中的に開講します。

講義計画

1 宇 宙: 毛利 衛(10月9日(火))
 ・宇宙の起源
 ・宇宙から見た地球
 ・ミッション経験
 ・宇宙の利用について
2 有人システムの開発: 山口 孝夫(10月10日(水))
     <宇宙飛行士運用技術部グループ長>
 ・有人システムデザイン要求
 ・宇宙服に利用されている技術・素材等
 ・有人安全の基本概念(ヒューマンファクター)
3 有人宇宙探査: 松岡 均(10月11日(木))
     <日本科学未来館科学コミュニケーター>
 ・低周回軌道を越えた有人ミッション
 ・月・惑星探査ミッション
4 有人システムの開発計画: 全体(10月12日(金))
 ・開発計画のグループ討議・発表

教科書・参考書等

特になし

関連科目・履修の条件等

修士1年のみならず、履修に関わらない多くの学生・研究者の聴講も歓迎する。

成績評価

出席および「宇宙服サブシステムなどの有人システム開発計画」の作成・討議参加・発表による。

担当教員の一言

講義内容は宇宙を対象に多岐にわたるが、授業日毎に完結する。本講義の履修により、有人宇宙活
動に関わる知識も然ることながら、今後の日本の挑戦すべき有人宇宙活動の知恵が備わることを期待
する。

その他

【開講時間】 15 時45 分から18 時まで。(全4回)
【講義室】  田町CIC806号室

このページのトップへ