無機固体化学   Inorganic Solid State Chemistry

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担当教員
菅野 了次 
使用教室
火3-4(G114)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
95026
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期

講義概要

無機材料化学で固体を中心とした講義を行う。なかでも無機固体化学は,固体を合成して構造と物性を調べて応用に展開する研究を,化学の立場で整理し体系づけた学問であり,比較的新しい学問分野である。磁性,イオンや電子伝導,超伝導,光学的性質など,多様な物性の担い手となる無機固体物質を自由に設計し,合成するためには,伝統的な学問体系である鉱物学,金属学,材料科学,固体物理学などから様々な概念を取り入れ,それらを化学の言葉になおした後,この知識によって固体物質の本質に迫ろうとする。このための基礎概念と基礎知識を講義する。さらに無機固体物質を材料として展開する際に必要な物性科学の知識を講義する。講義では随時,最近注目されている無機固体物質の応用分野,電気化学との関連についても講義する。

講義の目的

無機材料科学のうち、固体を中心とした講義を行う。なかでも無機固体化学は、固体を合成して構造と物性を調べると同時に応用を試みる研究を、化学の立場で整理し体系づけた学問であり、一つの分野として認知されて間もない新しい学問分野である。磁性、イオンや電子伝導、超伝導、光学的性質など、多様な物性の担い手となる無機固体物質を自由に設計し、合成するためには、伝統的な学問体系である鉱物学、金属学、材料科学、固体物理学などから様々な概念を取り入れる必要がある。それらを化学の言葉になおした後、この知識によって固体物質の本質に迫ろうとする。このための基礎概念と基礎知識を講義する。このような無機固体物質を材料として展開する際に必要な物性科学の知識を講義する。講義では随時、最近注目されている無機固体物質について、応用との関連も含めて紹介する。さらに電気化学との関連についても講義する。

講義計画

1.序論
(a)機能性無機材料化学とは
2.結晶構造
2-1 対称性と空間群、
2-2 結晶構造の記述、主要な結晶構造
2-3 回折法と結晶学
3.固体の化学結合
(a)イオン結合
(b)部分共有結合
4.結晶の格子欠陥、不定比性および固溶体
(a)結晶の格子欠陥と不定比性
(b)固溶体の化学
5.相図の解釈
(a)二成分系
(b)三成分系
6.固体の反応
(a)固体中の拡散
(b)固相反応の熱力学
(c)物質合成法(固相の関与する反応)
(d)物質合成法(液相の関与する反応)
(e)物質合成法(気相の関与する反応)
7.無機固体物質の物性
7-1 固体の電気的性質
 (a)イオンの高速拡散-イオン導電性
 (b)バンドとボンド-電子伝導性、超伝導
 (c)誘電体
7-2 固体の電気化学
 (a)電池
 (b)燃料電池
7-3 固体の磁気的性質
 (a)磁気的性質とは
 (b)様々な磁性体-その構造と特性
7-4 固体の光学的性質:発光、レーザー
1.

教科書・参考書等

参考書等
A. R. West著、ウエスト固体化学入門(講談社)

中西典彦他著、無機ファイン材料の化学(三共出版)
大学院無機化学(上下)岩本振武他著 (講談社)

成績評価

学期を通して講義した内容に関して、学年末の筆記試験やレポートで成績評価を行う。なお、期間中に出欠を取り、成績評価に加味することもある。

担当教員の一言

固体の物性は変幻自在で実に面白い。固体を作り出す面白さを味わってほしい。

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