複雑システム数理   Theory of Complex Systems

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担当教員
三宅 美博  古山 宣洋 
使用教室
火7-8(G311 H101)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
94012
シラバス更新日
2011年9月20日
講義資料更新日
2011年9月20日
学期
後期

講義概要

複雑システムの特徴である相互作用(インタラクション)に注目してその解析及び合成に関する数理的な方法論について講義する。このようなシステムの特徴である非線形性と開放性に着目して,秩序(パターン)形成機構としてのシナジェティクスやエントレインメントなど自己組織化についての基礎を解説する。さらに,これらを踏まえて,人間の身体的インタラクションや心理的インタラクションのモデル化を進め,最終的には社会コミュニケーションとの関連を踏まえ,その支援技術について紹介する。

講義の目的

自己組織化と社会的インタラクション
複雑システムの特徴である相互作用(インタラクション)に注目してその解析及び合成に関する数理的な方法論について講義する。このようなシステムの特徴である非線形性と開放性に着目して、秩序(パターン)形成機構としてのシナジェティクスやエントレインメントなど自己組織化についての基礎を解説する。さらに、これらを踏まえて、人間の身体的インタラクションや心理的インタラクションのモデル化を進め、最終的には社会的コミュニケーションとの関連を踏まえ、その支援技術について紹介する。

講義計画

序 イントロダクション
 1.イントロダクション

第1部 非線形システムと自己組織化の基礎
自己組織化システム
 2.自己組織化とシナジェティックス
 3.スレービング原理と自由度の縮約
 4.オーダーパラメタ方程式と分岐
 5.時間的パターン形成
 6.空間的パターン形成
リズムとエントレインメント
 7.ホップ分岐とリミットサイクル・カオス
 8.リズムの位相記述
 9.エントレインメントの数理

第2部 人間のインタラクションのモデル化
身体的インタラクション
 10.身体的インタラクションの基盤
 11.脳・身体系としての協調運動のモデル化
心理的インタラクション
 12.認知的インタラクションの基盤
 13.心理的タイミング協調としてのモデル化

第3部 社会的コミュニケーションへの展開
コミュニケーション支援
 14. インタフェースとメディア技術の現状
 15. 共創コミュニケーションへの展開
事例紹介
 補.事例紹介1
 補.事例紹介2

教科書・参考書等

参考書等
自己組織化の数理について
 1) シナジェティックスの基礎, H・ハーケン, 東海大学出版会
 2) パターン形成, 蔵本由紀, 朝倉書店
 3) Chemical Oscillations, Waves and Turbulence, Y.Kuramoto, Dover Pub.
一般的な入門書として
 4) 生命を捉えなおす, 清水博, 中公新書
 5) 自然の造形と社会の秩序, H・ハーケン, 東海大学出版会
 6) 新しい自然学-非線形科学の可能性-, 蔵本由紀, 岩波書店
社会的システムとの関係について
 7) インターネットについて, H・ドレイファス, 産業図書
 8) 場と共創, 清水・久米・三輪・三宅, NTT出版

成績評価

授業中に行う小テストおよびレポート、さらに出席状況を加味して評価する。

その他

講義スケジュール及び場所
後学期・月曜 10:40~12:10
すずかけ台キャンパスG3棟324講義室

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