実世界と同様に視覚,聴覚あるいは触覚といった様々な知覚情報を用いて計算機上の仮想世界に対して操作することのできるマルチモーダルな仮想操作環境の構築技術は,次世代のヒューマンインタフェースとして重要な研究分野である。優れた仮想操作環境を構築するためには,(1) 仮想世界の視覚,聴覚,触覚などの様々な感覚への提示技術,(2) 実時間のインタラクションを実現するためのセンサ技術,(3) 仮想世界の自律性を管理するソフトウェア技術,などが重要であり,本講義では,仮想世界システムを構築するためのこれらの基本技術について概説する。