プラズマ理工学   Plasma Science and Engineering

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担当教員
沖野 晃俊  河村 徹 
使用教室
月3-4  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
93016
シラバス更新日
2007年12月13日
講義資料更新日
2007年12月13日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:-

講義概要

講義前半では、プラズマの運動を記述する上で基礎的なパラメーターを始め、放電生成プラズマを中心として、その生成過程やプラズマ中の荷電粒子および中性粒子間の衝突過程などについて講述します。また弱電離プラズマを対象とし、その運動を記述する基礎方程式やプラズマ輸送係数についても言及します。探針法などを例とし、プラズマ計測についてChild-Langmuirの法則などの物理を詳述しながら紹介します。
講義後半では完全電離プラズマを対象として、電磁場中の単一荷電粒子の運動を始めとして、プラズマのマクロな流体運動に付随するドリフト運動やプラズマ中を伝搬する波(電磁波・静電波)について講述します。プラズマ流体を記述する上で重要な電磁流体(MHD)方程式を説明し、プラズマの平衡性や不安定性について講述します。最後にプラズマ運動論入門として、Vlasov方程式やFokker-Planck方程式について紹介します。

講義の目的

プラズマを記述する基礎パラメーターを始め、プラズマのマクロな流体運動を記述する支配方程式や、プラズマ中の波動についての物理の基礎を学ぶと同時に、それら諸物理現象を利用したプラズマ計測への応用例を学習することによって、プラズマを媒介とするエネルギー科学への知見を広げる一助とする事を目的とする。

講義計画

前半部は沖野准教授が担当します。
-前半部-
1)概説
2)気体中の基礎過程
3)プラズマの生成
4)弱電離プラズマ中の基礎過程(荷電粒子および中性粒子間の衝突など)
5)弱電離プラズマ中の基礎方程式
6)弱電離プラズマ中の諸物理現象(Bohm条件、Child-Langmuirの法則など)
後半部は河村講師が担当します。
-後半部-
1)プラズマの基礎パラメーター、電磁界中の単一荷電粒子の運動(1)
2)電磁界中の単一荷電粒子の運動(2)、流体としてのプラズマ輸送現象
3)電磁流体方程式とMHD平衡/安定性
4)プラズマ中の波動(1)-電磁波-
5)プラズマ中の波動(2)-静電波-
6)プラズマ運動論入門(1)-Vlasov方程式、Fokker-Planck方程式-
7)プラズマ運動論入門(2)-Landau減衰-

教科書・参考書等

1)プラズマ工学(林 泉著)朝倉書店
2)プラズマ工学演習(林 泉 他著)朝倉書店
3)Introduction to plasma physics (Francis F. Chen著)
4)Introduction to plasma theory (Dwight R. Nicholson著)

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

演習と期末試験により評価する。

担当教員の一言

半期という短期間の割には講義内容の密度が非常に濃いです。講義時間を有効に活用するためにも講義の復習はもとより、講義時間中も積極的に質問をして下さい。(河村徹)

その他

【オフィスアワー】
毎週月曜日3・4限目(10:40~12:10)、講義室J233

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