都市環境を評価するために様々な手法が用いられるが、この講義では、文化財の保全を視野に入れて、歴史的な観点から都市環境を検討し、現在の問題点について理解を深めることを目的とする。具体的には、海外に残る建築遺構を通して、フィールド調査の方法や機材の説明、関連する建築文化との関係、さらに、調査を通してそれらの建築遺構の歴史的評価について検討する。
この講義では歴史的な環境を検討することで、空間と人間がどのように関わってきたかを理解することを目的として、実際のフィールド調査をもとに理解します。
○調査の概要と準備:実際の調査計画の立て方と調査の進め方
○アルメニア共和国の建築調査
○ブータン王国の建築調査
○インドネシアの植民地住宅調査
○イギリスの近代遊園地調査
授業の進捗にあわせて、適宜資料を配布する。
特に予備的な知識を要求することはないが、建築用語を含む歴史的な建築に対する初歩的な認識をもっていることが望ましい。
授業において適宜レポート(2~3回)を科すほか、学期末の試験によって成績を評価する。
歴史的な文化財を地域の資産としてとらえ、将来の開発や町造りに興味を持っている学生、或いは海外での建築遺構調査について興味を持っている学生の受講を期待します。