社会イノベーションとノンプロフィット・セクター2014   Social Innovation and Nonprofit Sector 2014

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担当教員
露木 真也子 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
68073
シラバス更新日
2015年2月12日
講義資料更新日
2015年2月12日
学期
後期

講義概要

社会イノベーションとは、政府、企業、NPOなど、従来の単一セクターによる取り組みでは解決することが難しい社会的課題や身近な社会問題に対して、革新的・独創的なアイディアをもって新たなソリューションを提供することである。社会イノベーションにおいて中心的な役割を果たす非営利組織や社会起業家の具体的な事例を、第一線で活躍する社会起業家を講師に招いて議論することを通して、社会イノベーションにつながるソリューション形成プロセスを学習する。なお、社会起業家による講演は、広く一般に公開する公開講座形式とし、社会工学専攻のみならず他専攻の学生や、学外者の参加も歓迎する。

講義の目的

社会イノベーション事例において中心的な役割を果たす活動家をSocial Entrepreneurs(社会起業家)というが、彼らの活動形態や事業モデルは、解決しようとする社会的課題やその事業分野によってきわめて多岐にわたる。日本国内で活動する社会起業家を講演者として招聘し、具体的な事例を題材とした議論を中心に、社会起業家と社会イノベーションについての理解を深める。
また、受講者は、本講義の最終課題として、世界の社会起業家支援組織による表彰事例などを参考に、社会起業家による社会イノベーションの事例研究をまとめる。

講義計画

* 後期8日間(合計15講義)の集中講義
* 講義教室は西9号館607セミナールーム
* 日本国内で活動する社会起業家6名を講演者として招き、約1時間の講演と同じく約1時間のディスカッションを行う。社会起業家による講演の回は公開講座として一般に公開する。
* 講義のスケジュールは以下のとおり。

第1回 講義<履修登録者のみ・非公開>
2014年10月31日(金)18:30~20:30
 イントロダクション:社会イノベーション学術研究動向に関する講義
 課題提出について(公開講座感想レポートおよび最終課題)

第2回 公開講座①
2014年11月7日(金)18:30~21:40
 「貧困家庭の親子を支える地域づくり『アスイク』―マルチパートナーシップで変える日本の未来―」
[講師]
 大橋 雄介 氏 (NPO法人 アスイク 代表理事)

第3回 公開講座②
2014年11月14日(金)18:30~21:40
 「e-Education Project―日本の若者が変える途上国の教育―」
[講師]
 三輪 開人 氏 (e-Education Project 代表)

第4回 公開講座③
2014年11月21日(金)18:30~21:40
 「MERRYな想いは国境をこえて―笑顔というコミュニケーションアート―」
[講師]
 水谷 孝次 氏 (Merry Project 代表/株式会社水谷事務所 代表取締役)

第5回 公開講座④
2014年12月5日(金)18:30~21:40
 「『コトづくり』からはじめよう―想いの行きかうコトラボのまちづくり―」
[講師]
 岡部 友彦 氏 (コトラボ合同会社 代表)

第6回 公開講座⑤
2014年12月19日(金)19:00~21:40
 「市民が担う市民社会づくりをどう進めるか―IIHOEの20年間から―」
[講師]
 川北 秀人 氏 (IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所] CEO)

第7回 公開講座⑥
2015年1月9日(金)18:30~21:40
 「子どもたちの夢が創造する未来―CANVASの 10年、その先へ―」
[講師]
 石戸 奈々子 氏 (NPO法人 CANVAS 理事長・株式会社 デジタルえほん 代表取締役)

第8回 講義<履修登録者のみ・非公開>
2015年1月30日(金)18:30~21:40
 最終課題のプレゼンテーション(提出)およびディスカッション

教科書・参考書等

<参考文献>
Defourny, Jacques; Hulgard, Lars and Pestoff, Victor ed.(2014)Social Enterprise and the Third Sector: Changing European Landscapes in a Comparative Perspective, Routledge.
Dees, J. Gregory and Anderson, Beth Battle(2006)“Framing a Theory of Social Entrepreneurship: Building on Two Schools of Practice and Thought”, Research on Social Entrepreneurship: Understanding and Contributing to an Emerging Field, ARNOVA Occasional Paper Series vol.1, no.3, pp. 39-66.
Dees, J. Gregory; Anderson, Beth Battle and Wei-skillern, Jane(2004)“Scaling Social Impact: Strategies for spreading social innovations”, Stanford Social Innovation Review, Spring 2007, pp. 24-32.
Frumkin, Peter(2002)On Being Nonprofit: A Conceptual and Policy Primer, Harvard University Press.

関連科目・履修の条件等

社会起業家による講演は、広く聞いてもらいたいので公開講座とし、社会工学専攻のみならず他専攻、学外者の参加も歓迎する。

成績評価

* 講義各回(公開講座を含む)での議論参加・発言30%
* 公開講座各回の感想レポート20%
* 最終課題50%(課題詳細は第1回講義にて発表予定)

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