社会イノベーションとノンプロフィット・セクター2012   Social Innovation and Nonprofit Sector2012

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担当教員
渡辺 孝  露木 真也子 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
68067
シラバス更新日
2012年9月28日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期

講義概要

社会イノベーションとは、政府、企業、NPOなど、従来の単一セクターによる取り組みでは解決することが難しい社会的課題や身近な社会問題に対して、革新的・独創的なアイディアをもって新たなソリューションを提供することである。社会イノベーションにおいて中心的な役割を果たす非営利組織や社会起業家の具体的な事例を、第一線で活躍する社会起業家を講師に招いて議論することを通して、社会イノベーションにつながるソリューション形成プロセスを学習する。博士後期課程ノンプロフィットマネジメントコースの学生の必修科目である。なお、社会起業家による講演は、広く一般に公開する公開講座形式とし、社会工学専攻のみならず他専攻の学生や、学外者の参加も歓迎する。

講義の目的

社会イノベーション事例において中心的な役割を果たす活動家をSocial Entrepreneurs(社会起業家)というが、彼らの活動形態や事業モデルは、解決しようとする社会的課題やその事業分野によってきわめて多岐にわたる。日本国内で活動する社会起業家を講演者として招聘し、具体的な事例を題材とした議論を中心に、社会起業家と社会イノベーションについての理解を深める。
また、受講者は、本講義の最終課題として、世界の社会起業家支援組織による表彰事例などを参考に、社会起業家による社会イノベーションの事例研究をまとめる。

講義計画

* 後期8日間(合計15講義)の集中講義
* 講義教室は西9号館607セミナールームを予定
* 日本国内で活動する社会起業家6名を講演者として招き、約1時間の講演と同じく約1時間のディスカッションを行う。社会起業家による講演部分は、全6回の公開講座として一般に公開する。
* 講義のスケジュールは以下のとおり。

第1回 講義<履修登録者のみ・非公開>
2012年10月26日(金)18:30~21:40
 社会イノベーション学術研究動向に関する講義
 課題提出について(公開講座感想レポートおよび最終課題レポートの詳細発表)

第2回 公開講座①
2012年11月2日(金)18:30~21:40
 NPOの資金調達をデザインする―兵庫発・新時代のNPO経営とファンド―
[講師]
 金森 康 (NPO法人 ソーシャル・デザイン・ファンド 代表理事)

第3回 公開講座②
2012年11月9日(金)18:30~21:40
 行きたいときに、行きたいところへ!―旅をあきらめないで心のバリアフリーを―
[講師]
 小倉 譲 氏 (NPO法人 しゃらく 代表理事 兼 事務局長)

第4回 公開講座③
2012年11月30日(金)18:30~21:40
 合鴨家族―完全無農薬有機農業への挑戦を続けた35年―(仮題)
[講師]
 古野 隆雄 氏 (古野農場)

第5回 公開講座④
2012年12月7日(金)18:30~21:40
 まちづくりは人づくり―広がる地域福祉の概念と進化する障害者福祉―(仮題)
[講師]
 戸枝 陽基 氏 (社会福祉法人 むそう/NPO法人 ふわり 理事長)

第6回 公開講座⑤
2012年12月14日(金)18:30~21:40
 「ミンナDEカオウヤ」プロジェクト
―参加型で生み出す被災地・授産施設の市場と仕事―
[講師]
 関原 深 氏 (株式会社 インサイト 代表取締役)

第7回 公開講座⑥
2013年1月11日(金)18:30~21:40
 BOPビジネスという社会貢献―バングラデシュと日本をつなぐ竹の割り箸―
[講師]
 中村 俊一 氏 (株式会社 ビー・エヌ・アイ 代表取締役)

第8回 講義<履修登録者のみ・非公開>
2013年1月25日(金)18:30~21:40
 最終課題のプレゼンテーション(提出)およびディスカッション

教科書・参考書等

<参考文献>
J. Gregory Dees, Jed Emerson, Peter Economy, Strategic Tools for Social Entrepreneurs: Enhancing the Performance of Your Enterprising Nonprofit, John Wiley & Sons, Inc., 2002.
『社会イノベーション事例集2008』内閣府経済社会総合研究所編(2008)
『社会イノベーション事例集2009』東京工業大学大学院社会工学専攻 国際的社会起業家養成プログラム編(2010)

関連科目・履修の条件等

社会起業家による講演は、広く聞いてもらいたいので公開講座とし、社会工学専攻のみならず他専攻、学外者の参加も歓迎する。

成績評価

* 講義各回(公開講座を含む)での議論参加・発言30%
* 公開講座各回の感想レポート20%
* 最終課題レポート50%(課題詳細は第1回講義にて発表予定)

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