法哲学   Philosophy of Law

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担当教員
宇佐美 誠 
使用教室
月5-6(W9-402~404)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
68031
シラバス更新日
2008年7月24日
講義資料更新日
2008年7月24日
学期
前期

講義概要

価値観が競合しあう現代社会において公共的問題に対処するためには、規範的概念に対する正確な理解が不可欠である。これらの概念は、公共的問題に対処する制度の構成的・規制的な理念であるだけでなく、市民が現行制度への評価・批判や代替的制度の提言を行う際の根拠ともなりうる。本講義では、規範的概念が永年にわたり考究されてきた法哲学のなかの法価値論をおもに取り扱う。法価値論における最重要概念である正義について詳説し、他の主要概念である自由・平等について概説する他、近年注目されている効率性・公共性にも論及する。

講義の目的

価値観が競合しあう現代社会において公共的問題に対処するためには、規範的概念に対する正確な理解が不可欠である。これらの概念は、公共的問題に対処する制度の構成的・規制的な理念であるだけでなく、市民が現行制度への評価・批判や代替的制度の提言を行う際の根拠ともなりうる。本講義では、規範的概念が永年にわたり考究されてきた法哲学のなかの法価値論をおもに取り扱う。法価値論における最重要概念である正義について詳説し、他の主要概念である自由・平等について概説する他、近年注目されている効率性・公共性にも論及する。

講義計画

 1 ガイダンス:講義のねらいと進め方
 2 正義Ⅰ:正義思想史
 3 正義Ⅱ:現代正義論
 4 正義Ⅲ:グローバルな正義
 5 正義Ⅳ:世代間正義
 6 平等Ⅰ:厚生・資源・潜在能力
 7 中間試験
 8 平等Ⅱ:平等か優先性か
 9 自由Ⅰ:危害原理とその後の展開
10 自由Ⅱ:二元論とその後の展開
11 効率性:背景・前提・射程
12 公共性:西洋と日本での公私区分
13 期末試験

教科書・参考書等

教科書は指定しない。講義時に予習用コピー資料の配付と一般的参考書の指示を行う。東工大OCW上にあらかじめ予習用ファイル資料「学習のための設問」を掲載するので、それを参照しつつ予習を行うこと。また、東工大OCW上の講義用ファイル資料を印字し、講義時に必ず持参すること。

成績評価

・平常点(毎回の無遅刻出席を前提として、座席表を用いつつ、質疑応答・討論セッション等での発言を質・量の両面から逐一記録し、理解度・予習量・積極性を厳密に評価する)
・中間試験(持込不可)
・期末試験(持込不可)

その他

【TAセッション】

TAセッションを次の要領で開催する。積極的に参加されたい。
水曜日 13:00~14:00  大岡山西9号館 626会議室


【オフィス・アワーズ】

・教員: 月曜日 15:00~16:00
・TA: 水曜日 14:00~15:30


【留意事項】

各回の授業は、講義セッションと質疑応答・討論セッションに分かれる。履修者は、十分な予習にもとづいて積極的に参加することを求められる。

本科目では、平日クラスと土曜集中クラスが開講される。上記の掲載内容は平日クラス用である。土曜集中クラスの受講資格者は、社会工学専攻博士課程ノンプロフィットマネジメントコースに所属する社会人学生に限定されている。その他の学生で本科目の履修を希望する者は、本専攻・他専攻の社会人学生を含めてすべて平日クラスを受講しなければならない。

受講者への案内・通知は、社会工学専攻の電子掲示板(http://www.soc.titech.ac.jp/cgi-bin/lectures/privateb.cgi)および掲示板(大岡山西9号館5階)で行っている。受講者は定期的に確認されたい。

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