生涯設計のためのリスク管理と労働福祉第1   Risk Management and Labor Welfare for Lifelong Design I

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担当教員
坪野 剛司  大武 健一郎  渡辺 俊介  中村 秀一  鷲尾 悦也  高橋 祥次 
使用教室
火9-10(W9-311)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
67066
シラバス更新日
2012年5月13日
講義資料更新日
2012年5月13日
学期
前期

講義概要

少子高齢化・成熟化社会を迎える21世紀の日本にとって重要な社会問題となっている年金・医療・介護・保険,福祉,そして労働関係の諸問題について,現実の問題点と,それを解決するための思考法,考え方,関連する制度や知識などを大学院学生に講義する。また,これらに対する講師陣とのディスカッションによりこれらの内容に関する理解をさらに増進させる。具体的内容としては,国家財政,社会保障制度,労働経済学,保険・年金制度,労働福祉,社会保障政策,医療・介護制度などである。第1ではこれらに関する基本的な内容を講義する。

講義の目的

人生いつ何が起こるか分からない。本講義では、人間が生まれてから死ぬまでの一生の間に直
面する様々なリスクの管理手法について、労働福祉の観点から数理的・実証的に究明する。
年金・医療・介護などの社会保障制度や、共済生協が提供する共済(保険)商品は、人生で起
こり得るリスクを回避・軽減するための「助け合い」の制度であり、法律、経済、金融、数理、情
報処理など、幅広い専門領域を基盤としている。昨今は、年金や医療制度の危機をマスメディアや経
済学者等が煽っているが、事実無根かつ表層的な見方が大勢で、真実を正しく伝えていない。本
講義では、リスクマネジメントの視点に立脚した本質的な議論を提起したい。

講義計画

1.ガイダンス / 報道の誤解・曲解と人間の老後リスク
2.時代や国によって異なる租税・財政戦略
3.日本の医療・介護政策リポート(1)
4.日本の医療・介護政策リポート(2)
5.セーフティネットと社会保障政策(1)
6.知られざる公的年金の真実
7.セーフティネットと社会保障政策(2)
8.セーフティネットと社会保障政策(3)
9.近代社会の形成と共済制度(1)
10.近代社会の形成と共済制度(2)
11.生活保護の理念とセーフティネット
12.現代投資理論(MPT: Modern Portfolio Theory) と年金資産運用への応用
13.人口統計および将来人口推計の理論と実務
14.共済制度の開発の現場から

教科書・参考書等

レジュメを適宜配布するため、特定の教科書は用いない。

参考書等
なお参考図書は以下の通り。
<参考図書> 吉原健二「わが国の公的年金制度」(中央法規出版)
坪野剛司編「総解説 新企業年金」(日本経済新聞社)
大武健一郎「データで示す日本の大転換」(かんき出版)

成績評価

出席率およびレポートにより評価する。

担当教員の一言

官界、学界、産業界でそれぞれ実績を上げて来た一流講師と、各分野の第一線で現在活躍して
いるゲストスピーカーによる、マスメディアが報じない真実の講義とディスカッション。

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