人文科学を科学的事実の蓄積の学へと方向づけるための,工学的方法論について概説する.自然言語テキストを人文科学における最も重要な研究対象として位置づけ,テキストの工学的扱いを講義の主たる対象とする.
テキストの処理技法,ツールを概観し,将来の方向について議論をおこなうことが,本科目の目的である.
ディジタル人文工学がめざすところ
・人文科学の実質化
・人文科学の革新
・ソフトウェア・ツール
文字の扱い
文字からテキストへ
テキスト分析
・計量分析
・ネットワーク分析
・内容分析
文学理論の実質化
オントロジー
・辞書
・知識庫
テキスト・アーカイブ
・XML
・TEI
電子ブック
テキストの文化
・財産としてのテキスト
・知識メディアとしてのテキスト
教科書は使用しない.必要に応じて授業資料を配布する.
大学院特別教育研究コース「ディジタル人文工学」を修了するためには,本科目の履修が必要である.なお,大学院特別教育研究コース「ディジタル人文工学」の修了を目指さない場合でも,本科目を履修することができる.
学期末までに提出するレポートの成績に基づく.
学期中に提出されたレポートは添削・評価をおこなって返却するので,レポートの作成・改良を通じてディジタル人文工学の精髄に迫る機会を追求していただきたい.