ゲーミング教材設計演習   Exercise of Designing Gaming Instructional Materials

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担当教員
松田 稔樹 
使用教室
火3-4(W9-319Computer Room of the Chair of Human Resource Development)  
単位数
講義:0  演習:1  実験:0
講義コード
65070
シラバス更新日
2013年10月17日
講義資料更新日
2013年9月20日
学期
後期

講義概要

ゲームの教育利用や、ゲーミング教材についての正しい認識と理解、倫理的課題を含めた問題点を理解すること、ゲーミング教材を設計するための理論や設計原理を学び、実際にゲーミング教材の開発に応用して習得すること、ゲーミング研究の成果を研究論文として発表するための効果検証実験や論文の書き方などについて体験することを目標として、必要な学習活動を行う。

講義の目的

・「生きる力」や「PISA型学力」など、獲得した知識や得られた情報を活用し、問題解決する力の育成が重要視されている中で、集団で行う問題解決をリアルな文脈で経験学習するゲーミング教材の開発が注目されている。ただし、ゲームの教育利用には、克服すべきさまざまな課題がある。以上をふまえ、ゲームの教育利用や、ゲーミング教材についての正しい認識と理解、倫理的課題を含めた問題点を理解することが第1の目標である。
・上の目標を達成しながら、ゲーミング教材を設計するための理論や設計原理を学び、実際にゲーミング教材の開発に応用して習得することが、本授業の第2の目標である。
・さらに、大学院の授業として、活動の成果を研究論文として発表するための効果検証実験や論文の書き方などについて体験することが、本授業の第3の目標である。

講義計画

平成25年度は、基本的に学期の前半に理論や設計原理を学ぶための演習を5回(各2時限)行い、その後、各自で設計の作業を行いながら、学期の後半に中間発表と最終発表を3回(各2時限)行う。
(1)教育工学におけるゲームの教育利用に関する考え方
(2)シミュレーション&ゲーミングにおけるゲーム/ゲーミングとその教育利用に関する考え方
(3)教育ゲームとゲーミングによる教育の体験と省察
(4)ゲーミング教材の設計原理
(5)ディブリーフィングを支援するための学習ログの収集と分析
(6)中間発表(学習者の反応予測とそれに対する学習制御の方法を中心に)
(7)中間発表(効果検証の実験計画立案を中心に)
(8)最終発表と討論
なお、平成27年度は、前期の教授・学習システム論が終了した後に、6月~10月にかけて開講する予定である。よって、5月までに電子メールで担当教員まで履修申告すること。

教科書・参考書等

・松田稔樹(2011) ゲーム/ゲーミングの教育学的位置づけとそれに応じた設計原理・手法.日本教育工学会第27回全国大会講演論文集、193-196
・Greenblat, C.S./荒井潔・兼田敏之訳(1994)ゲーミングシミュレーション作法,共立出版,東京
・吉川肇子・杉浦淳吉・矢守克也(2009) クロスロード・ネクスト―続:ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション.ナカニシヤ出版
・Schank,R.C., Berman,T.R., & Macpherson, K.A. (1999). Learning by Doing. In C. M.,Reigeluth, Instructional-Design Theories and Models: A New Paradigm of Instructional Theory (Volume II) (pp. 161-181), Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum
・Gredler, M.E. (2004) Games and Simulations and Their Relationships to Learning. in D.H. Jonassen (Ed.) Handbook of Research on Educational Communications and Technology (2nd. ed.), 571-582, LEA: London

関連科目・履修の条件等

前期に教授・学習システムを履修していること(あるいは既に単位取得していること)を前提とする。
演習にWindowsパソコンが必要なので、原則として各自で持参するものとする。
なお、平成27年度以降は、前期の教授・学習システム論が終了した後に、6月~10月にかけて開講する予定である。よって、5月までに電子メールで担当教員まで履修申告すること。

成績評価

テスト、発表、レポートによって、上に示した本授業の目標が達成されたかどうかを以下の観点で評価する。なお、出席についても加味する可能性がある。
・シミュレーション&ゲーミングや経験学習等に関わる重要語句等を覚え、それらの意味や相互に関連する用語の違いなどを具体例を挙げながら説明できるようになる。(主にテスト)
・ゲーミング教材を開発するためのさまざまなモデルや設計原理を具体例に適用できるようになる。(主に発表)
・当該分野の研究を論文としてまとめることを前提に、効果検証実験を計画し、結果を分析できるようになる。また、研究や実践に際して留意すべき倫理的問題などを説明できるようになる。(主にレポート)

担当教員の一言

大学・大学院設置基準で、1単位の演習授業は、標準的に大学での授業時間15時間、各自が個別に行う自己学習30時間で構成されるとされている。実際の教材設計作業は、主に授業時間外に行うことになる。

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