教育実践研究演習   Exercise of Practical Research in

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担当教員
松田 稔樹 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:0  演習:1  実験:0
講義コード
65071
シラバス更新日
2014年4月2日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期

講義概要

教育実践研究を計画・実施するために必要な作業を学校現場の先生方と協力して行う。
主に、学校現場の先生方から授業に関する問題提起をしてもらい、それに対する改善案を協同で検討し、先生方には指導計画を作ってもらい、そこで必要となる教材の制作などを本授業履修者が担当し、授業実践・評価を行い、研究成果としてまとめる。

講義の目的

教育工学研究の中でも、特に、授業研究やカリキュラム・教材の開発・評価研究などの教育実践研究では、実際の学校現場と協力して授業実践を行い、学習効果を検証する必要がある。
しかし、学校は、学習指導要領に則して教育課程を編成し、年間指導計画を立てて組織的・系統的に教育を行う場所である。したがって、教育実践研究を行う際には、授業を担当している教員がもともと計画していた授業に支障を及ぼさないことは当然として、新たな実践を行う必然性やより高い効果が期待されることが必要である。そして、実践に協力してもらうためには、まず、それらのことを説明し、納得してもらう必要がある。そのためには、必然的に、教員の行おうとしていた授業計画を調査したり、学習者の実態や授業実施環境の把握など、実施条件を調査・分析して、自分の研究計画を調整する必要も生じる。準備不足のために予め予定していた日時に授業が実施できない事態を招けば、学校現場との信頼関係を損ない、教育実践研究者全体への不信感さえ招きかねないことを認識しておくべきである。
以上のことを考慮して、修士・博士論文で教育実践研究を行おうとする者を対象として、授業実践研究を計画・実施するために必要な作業を仮想的に体験してもらいながら、必要な知識・技能、見方・考え方を習得するとともに、教育実践研究者としての倫理観を養うことを目標とする。

講義計画

基本的に本学附属科学技術高校などの学校現場の協力を得ながら、集中講義形式で行う。この授業自体が学校現場の支障にならないよう、授業日程は学校現場の都合を優先した上で履修者の都合にも配慮して決定する。原則として、教育実習が行われる6月期前半を中心に日程を組む予定である。
・授業実践研究の方法と留意点の解説(1回)
・実践研究テーマの設定、実践研究計画の立案(2回)
・現場の先生へのインタビュー、施設見学、修正案検討(1回)
・実践準備(3回)
・実践(1回)
・振り返りと現場の先生からのコメント(1回)

教科書・参考書等

必要な資料を授業で配布するか、Web上に公開する。

関連科目・履修の条件等

・学校現場への負担を考慮して、人間行動システム専攻修士課程または博士課程初年次学生で、教育実践研究を学位論文研究で行う可能性がある者のみを対象とする。
・教授・学習システム論を履修していることを条件とする。

成績評価

主に提出された実践研究計画書、発表・討論、現場の先生からの評価などによって成績評価する。また、「教育実践研究者としての倫理観」については、授業への参加態度や学校現場でのふるまいも評価対象にする。

担当教員の一言

本授業は、形式的には後期開講の集中講義であるが、実際の授業は6月~10月にかけて行う。5月中に、履修申告をするために担当教員に連絡をとること。詳細は、以下のWebページを参照のこと。
http://www.et.hum.titech.ac.jp/~matsuda/Lesson-Studies.html

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