地域計画を立案する際に,その地域の持つ固有の特性を把握することは勿論重要であるが,実際には地域を取り巻く情報をも十二分に理解しておく必要がある。すなわち,現在の地域計画では,情報と地域特性の相互関係の中で計画や政策を立案していくことが不可欠となっている。中でも,観光地やリゾート地に主眼をおく地域づくりは,地域外から人に訪れてもらうことが第1義的な条件であり,経済やマーケットの状況など外部情報の把握や地域からの情報発信が重要となるため,地域計画における情報と地域特性の関係を考えていくには格好の教材である。そこで,本講義では,観光・リゾート計画を行う際の基礎知識を学んだ上で,計画の際の基本的手順や視点といった計画技術の修得を目指す。