数理・計算科学特論第九   Topics on Mathematical and Computing Science IX

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担当教員
藤井 啓祐  寺嶋 郁二 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
75027
シラバス更新日
2015年2月12日
講義資料更新日
2015年2月12日
学期
後期

講義概要

京都大学の藤井啓祐先生に,量子コンピュータ(特にトポロジカル量子計算)について解説していただきます.

日時: 1月19日(月),20日(火),22日(木),23日(金)の 10:45 から
場所: 西8号館W棟11階 W1101
連絡教員: 寺嶋郁二 (email: tera@is.titech.ac.jp)

講義の目的

量子コンピュータは,現代物理学の基礎をなす量子力学の原理に従って(最大限に活用して)動作するコンピュータである.近年のめざましい実験的進展に支えられ,量子コンピュータのための理論的な枠組みも発展をみせている.本講義では,量子コンピュータの仕組みを理解することを目標とし,量子コンピュータを記述するために欠かせない量子力学・量子情報の基礎の導入,量子コンピュータによって可能になる量子アルゴリズムの紹介,そして,量子コンピュータの実装において欠かせない量子誤り訂正とそれを用 いた誤り耐性量子コンピュータについて解説する.特に,M. A. Nielsen と I. L. Chuang による量子情報科学の代表的な著書 ``Quantum Computation and Quantum Information" 以降に登場した重要なテーマ,トポロジカル量子符号とそれを用いたトポロジカル量子計算の理解を最終目標とする.

講義計画

量子コンピュータの背景
量子力学の基礎
量子ビット、量子演算、量子測定、万能量子計算
量子アルゴリズム
スタビライザー形式
測定型量子計算
量子誤り訂正
トポロジカル量子符号
トポロジカル誤り耐性量子計算

教科書・参考書等

1) M. A. Nielsen and I. L. Chuang, ``Quantum Computation and Quantum
Information", Cambridge university press."(和訳あり)
2) 細谷 暁夫,「量子コンピュータの基礎」サイエンス社
3) 石坂 智, 小川 朋宏, 河内 亮周, 木村 元, 林 正人, 「量子情報科学入門」共立出版
(特に、上記の文献に沿って講義を進める訳ではない.その他,適宜講義中に参考文献等を提示する.)

関連科目・履修の条件等

線形代数を前提とする.(物理的な予備知識は一切要求しない.)

成績評価

レポートと出席状況などにより評価する.

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