幾何学特論   Topics in Geometry

文字サイズ 

担当教員
梅原 雅顕 
使用教室
木3-4(W832)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
75048
シラバス更新日
2012年9月23日
講義資料更新日
2012年9月21日
学期
後期

講義概要

曲線・曲面および超曲面に現れる特異点について,曲面論の復習,極小曲面論などを概観しながら位相的な視点,幾何学な視点の両面から解説する.

講義の目的

平面曲線や空間曲面を波面とみなして,その時間発展を考えると,特異点がしばしば現れる.この講義では,曲線・曲面の微分幾何学を特異点を含めた形で紹介し,さらに重要な特異点について判定法や性質について述べる.さらに筆者等の最近の研究として,特異点の微分幾何的な取り扱いについても紹介したい.特に今年は,相対性理論と関係の深い3次元時空の極大曲面に現れる特異点について,講義の後半において解説することを目標とする.

講義計画

おもに,以下の項目について講義を行う.
平面曲線の基本事項,3/2-カスプの判定条件,曲面論の復習,曲面に現れる特異点の紹介,曲面ガウス・ボンネの定理,極小曲面の具体例とワイエルシュトラスの表現公式,時空の極大曲面と特異点.

教科書・参考書等

教科書は特にありません.参考書として役立つのは

3次元双曲型空間の平均曲率1の曲面--極小曲面との関係をテーマとして--(梅原雅顕著,川上裕記)
名古屋大学多元数理講究録9

特異点をもつ曲線と曲面の幾何学(梅原雅顕著)慶応義塾大学理工学部数理科学科レクチャーノート No.38, 2009

曲線と曲面(梅原雅顕・山田光太郎共著)裳華房,2002
応用特異点論(泉屋周一・石川剛男著)共立出版,1998

関連科目・履修の条件等

曲線論,曲面論をどこかで一度学んだでいることが望ましい.
講義では,一応,復習事項として曲面論を説明しますが,極小曲面あるいは特異点が主眼ですので,詳しい入門はやりません.
また,多様体論の基礎を学んでいると理解が深まります.

成績評価

出席・レポート等により総合的に判断する.

このページのトップへ