疑似乱数発生に用いられる数学的アルゴリズムとアーキテクチャを解説します。
メルセンヌツイスター疑似乱数(MT)を西村さんと共同開発して14年が過ぎました。MTは世界標準として使われるようになっています。一方、この14年で計算機のアーキテクチャは大きく変わり、SIMD命令(乱暴に言えば128ビット命令)や多段パイプライン、GPGPU(Graphic ProcessingUnitによる並列計算によるGeneral Purpose計算)によるスーパーコンピュータが普及しています。それらに合わせたMTタイプの疑似乱数発生法の開発も進めてきましたし、最短格子の幾何に基づく乱数評価法アルゴリズムの高速化も進めました。
本講義では、上記の背景として普遍・不変に存在する数学である
1.有限体上の線形代数・多項式環・形式べき級数環と格子構造
ならびに
2.アーキテクチャの変化に伴う、アルゴリズム側の対応
について解説したいと思います。
講義日程は集中講義形式で、
11月9日(火) 3・4時限,5・6時限
11月10日(水) 3・4時限,5・6時限
11月11日(木) 3・4時限,5・6時限
11月12日(金) 3・4時限,5・6時限
を予定しています。場所は追ってお知らせします。
とくになし。
線形代数・線形漸化式・有限体に関する基本的な知識はあったほうが良いですが、講義中に適宜「復習」の形で補おうと思います。
レポートを課す予定です。