数理・計算科学に関するいくつかのトピックスを紹介する。
計算論的音楽理論入門
音楽というメディアは暗黙的,主観的,曖昧であるのに,何らかの意味を表
現し伝えているように思える.音楽理論によれば,音楽の構造が音楽の意味
を規定しているという.我々は,情報学や言語学の知見を援用して計算の視
点から音楽の構造を眺めることで,音楽が持つ意味の形式化を目指している.
一旦音楽の意味が形式化されると,我々が意図をもって数の計算をするよう
に,音楽に演算を適用してある種の計算をすることが可能となる.これは既
存の計算世界観を深化させるかも知れない.本講義では,このような我々の
一連の試みを包括的に紹介したいと思う.
平田圭二氏(NTT コミュニケーション科学基礎研究所)を非常勤講師としてお迎えして集中講義形式で行う.
日程等についてはカレンダーを参照.
情報処理学会誌, 道しるべ:計算の視点から音楽の構造を眺めてみると,(1)~(5), Vol.49, No.7~11 (2008).
とくになし.
授業最後に課題を出し,その課題に対して提出されたレポートをもとに評価する.