ゲノム配列の解読が進み、遺伝子配列情報が蓄積するにつれて、遺伝子を操作・改変する技術も劇的な進歩を遂げている。そこで本講では、最新の遺伝子工学技術を学習し、それによって人類が受ける利益について考える。特に、ゲノム配列決定、ゲノム編集、RNAサイレンシング、微生物代謝工学、メタゲノム解析などについて深く学習する。
生命に宿る膨大な遺伝子情報を理解するためには、細胞内・核内に格納されている遺伝子に効率よくアクセスし、それを生体外で操作する必要がある。また、それら遺伝子情報を利用し、人類の利益に供するためには、操作した遺伝子を再び細胞内・核内の正しい位置に格納する必要がある。本講によって、日進月歩の遺伝子工学技術を学習し、生命情報の高度利用ができる知識を養う。
1. 遺伝子工学基礎及び遺伝子配列の決定と利用
2. プラスミドとベクター、発現プロモーター
3. ゲノム編集の方法論と医療への応用
4. 広がるRNAワールド
5. RNA干渉、遺伝子発現サイレンシング
6. 核酸医薬
7. OMICS解析法
8. 微生物の培養とメタゲノム解析
9. 微生物バイオフィルム
10. 微生物の代謝工学
11. 微生物による有用物質生産1
12. 微生物による有用物質生産2
13. 遺伝子資源とカルタヘナ法
14. 遺伝子工学総括
教科書は使用しない。その都度資料を配布するか視覚資料を用いる。
なし
毎回講義の最後に小テストを行い採点する。紙媒体の資料は使用可。
nnakashima@bio.titech.ac.jp