磁気浮上と磁気支持工学   Magnetic Levitation and Magnetic Suspension

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担当教員
千葉 明 
使用教室
木3-4(S224)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
54015
シラバス更新日
2013年4月5日
講義資料更新日
2013年3月21日
学期
前期

講義概要

21世紀初頭より磁気浮上、磁気支持システムが実用化しつつある。JR山梨リニア実験線、名古屋のリニモ、上海のマグレブなどの磁気浮上列車が走行しつつある。一方、半導体製造プロセスではベアリングレスモータポンプによる超純水移送、磁気軸受を伴ったターボ分子ポンプなどが実現している。
本講義では超伝導磁気浮上、高温超伝導、磁気浮上列車などの磁気浮上系と、磁気軸受、ベアリングレスモータなどの磁気支持系について学ぶ。

講義の目的

超伝導、高温超伝導、永久磁石、電磁石などの材料、磁気回路について学ぶ。超電導磁石を用いた誘導反発磁気浮上方式、高温超伝導を用いた磁気浮上方式、反発型永久磁石磁気浮上方式、吸引型電磁石磁気浮上方式などの構成、原理を理解する。さらに、マグレブ等の列車、磁気軸受、ベアリングレスモータなどの原理、構成、特長を理解する。

講義計画

01. この講義の教育内容、目標、成績評価方法・基準を説明。講義担当のオフィスアワーを説明。磁気浮上の歴史と
  各種方式について学ぶ。
02. 電磁石式
03. 永久磁石併用型、永久磁石反発型、超電導誘導方式
04. コイル軌道方式の構成と原理、超電導コイル軌道敷の案内力発生原理、シート軌道方式、
  高温超電導バルクの構成、マイスナー浮上、ピン止め浮上の原理
05. リニモ、トランスラピッド、マグレブ
06. スライダ、天秤、真空、薄板、制振、リニアモータ、常伝導反発方式、搬送システム
07. これまでの範囲での理解度チェック、補足
08. 制御軸数、定義、とりまく工学分野、各種支持形式、ベアリングレスモータの応用例
09. 簡単な磁気回路とその解析、電磁力、非線形性
10. 永久磁石の磁気回路解析
11. 径方向磁気軸受の構成、解析、原理
12. 径方向磁気軸受の構成、解析、原理、線形化、不平衡吸引力、ブロック線図
13. 磁気支持系の不安定性と、フィードバックコントローラの原理、設計
14. 磁気支持系のコントローラのパラメータと応答、外乱抑制
15. 磁気軸受のパワエレ、ベアリングレスモータの基礎と概要

教科書・参考書等

前半:電気学会磁気浮上応用技術調査専門委員会編「磁気浮上と磁気軸受」コロナ社
後半:Akira Chiba, Tadashi Fukao, Osamu Ichikawa, Masahide Oshima, Masatsugu Takemoto and
   David G. Dorrell, ``Magnetic Bearings and Bearingless Drives'', Newnes Elsevier,
   ISBN 0 7506 5727 8, 2005

関連科目・履修の条件等

電気機器学
パワーエレクトロニクス

成績評価

出席、試問、演習、期末試験

担当教員の一言

21世紀に実用化が進むと思われる磁気浮上、磁気支持の基礎を習得する。

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