プラズマ工学   Plasma Engineering

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担当教員
石井 彰三 
使用教室
水1-2(S611)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
50107
シラバス更新日
2009年7月30日
講義資料更新日
2009年7月30日
学期
前期

講義概要

電子とイオンから構成され,電気的に中性な電離気体であるプラズマは現代の工学において重要な役割を果たしている。プラズマを取り扱う理論と考え方は,電気電子工学の広い範囲にわたって共通なものが多い。本講義ではプラズマ物理の基礎から,プラズマの発生,計測,応用など工学的側面まで,励起と電離,電磁界中における荷電粒子の運動,プラズマの粒子的取り扱い,プラズマの流体的取り扱い,衝突と輸送現象,プラズマの閉じ込め,プラズマ中の波動,プラズマ計測,プラズマの応用を学ぶ。

講義の目的

プラズマ物理の概念と考え方は,理工学のあらゆる分野における基礎の一つとなっている。とくに電気 電子工学の技術者・研究者においては,電磁気学と同様に必須な学問である。電磁界中の荷電粒子の運動,荷電粒子の集団としての物性,電離現象をはじめとして,工学の側面からプラズマの基礎と応用について学ぶ。

講義計画

01. プラズマとその応用
    プラズマの概念と特長,デバイ遮蔽,プラズマ振動
02. 電離現象とプラズマの発生
    衝突と励起・電離,気体の絶縁破壊,直流・高周波・パルス放電,レーザプラズマ
03. 電磁界中での荷電粒子の運動
    荷電粒子の運動方程式,サイクロトロン運動,ドリフト,断熱不変量
04. プラズマの基礎方程式Ⅰ
    運動論,分布関数,ボルツマン方程式
05. プラズマの基礎方程式Ⅱ
    プラズマの流体的扱い,流体方程式,電磁流体方程式
06. プラズマ中の輸送現象
    拡散現象,クーロン衝突,電気抵抗
07. 弱電離プラズマの物理
    グロー放電,陽光柱,シース,プラズマ界面現象とプラズマプロセス
08. プラズマ中の波動
    静電波,電磁波,電磁流体波
09. 完全電離プラズマ
    プラズマの磁気閉じ込めと核融合,圧力平衡,巨視的不安定性,微視的不安定性
10. プラズマの計測
    探針計測,分光計測,レーザ応用計測,荷電粒子の計測

教科書・参考書等

講義で使用するスライドをまとめた資料を配布する。

関連科目・履修の条件等

関連科目:パルスパワー工学

成績評価

ノートと配布資料に限り持込み可とした期末試験のみで評価する。

その他

【オフィスアワー】
随時対応するが,あらかじめ電子メール(ishii@ee.titech.ac.jp)で日時を確認すること。

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