生物のもつ特異な形や柔軟な機能について機械工学的観点から解説する。本講義では,生物の合理的かつ巧妙な仕組みを紹介するだけでなく,一つのものの見方では収まらない生物の多様性と多義性についても考察する。
生物のもつ特異な形や柔軟な機能について機械工学的観点から解説する。本講義では,生物の合理的かつ巧妙な仕組みを紹介するだけでなく,一つのものの見方では収まらない生物の多様性と多義性についても考察する。
1.スケーリング
基礎代謝量,0.75乗則をめぐる学説
2.骨の形
長管骨の最適性をめぐる議論,構造安定性
3.植物の不思議
環境適応性,リモデリング,自己修復,自律分散システム,黄金比
4.生体の運動(腕の軌道生成)
躍度最小モデル,トルク変化最小モデル,最小分散モデル
5.動物の移動効率
移動仕事率,歩行運動,最適移動速度
適宜,資料を配付する
特に履修条件はないが,学部の工学基礎科目(材料力学,機械力学,流体力学,熱力学)の知識は講義を理解する上で必要である
出席点および期末レポートで評価する.
生物のもつ多様性,多義性を学ぶことは,人工システムの設計,製作を行う上でも重要指針を与えてくれる.