材料とは、人の生活や健康や活動に役に立つ機能を有する単独の化学物質あるいは複合体です。役に立つ機能としても、機械的機能、電子機能、光機能、磁気機能など、多岐にわたります。この授業では、材料を化学分野から捉え、化学的な理解を基礎として、特に電子機能、光機能を中心に講じます。各授業は、各機能を理解するための物理化学的基礎編と機能を中心とする応用編の2部から構成します。
化学材料が有する機能は人に役立つ物性としてとらえることができます。物性の理解に必要な物理化学を代表とする基礎的な化学的知識を獲得し、化学材料の機能を理解する能力を獲得するとともに、化学材料設計の指針も発想する能力も獲得することを目的とします。
4月8日 概論:化学材料とは何か?有機材料と無機材料。固体、ナノ物質、分子。
4月15日 有機光触媒-分子と光の相互作用 その1
4月22日 光誘起機能分子‐分子と光の相互作用 その2
4月30日 導電性高分子‐π共役分子の電子論
4月30日 化合物半導体光触媒‐固体とナノ粒子
5月13日 色素増感太陽電池‐表面における光誘起電荷分離
5月20日 非線形光学効果
5月27日 誘電的物性と機能
※授業内容は進行とともに変更があり得ます。
参考書:長村利彦・川井秀紀著、光化学 基礎から応用まで、講談社
基礎化学の知識を必要とします。後期に行う"Advanced Solid Chemistry for Energy and Environment Issues"と対となる授業です。
毎回の授業で行う小テストを用いて評価をします。
化学者から見た機能材料を論じたいと考えています。特に有機化合物と無機化合物の特徴、物質の大きさの問題等、に主眼をおきます。
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毎週水曜日 12:00-13:00