水と高分子は最も身近な物質であると同時に極めて特異な存在であるともいえる。その特異性は、両者が共存する系、例えば溶液系やゲル系で特に顕著に発現し、直感的な予測がしばしば覆される。本講義ではこれらの特異性発現の原因を、水の特性の理解に基づいて解説する。
生体系のモデル系としての高分子/水系の物理化学を学ぶことにより,水への理解を深め,水系における機能発現の機構を探る。
1:水の物理化学~水とは何か,
2:高分子/水系の相互作用~van der Waals からπ水素結合まで,
3:水和と親・疎水性~水溶性を決めるもの,
4:水系での自己組織化~高選択性を実現するにはI,II,
5:高分子系の水~水と高分子の状態変化
資料を随時配付する。
学部「生体高分子」
出席点(含小テスト)または 期末試験(1/2以上出席の場合)を選択可
高分子をバックグラウンドとしていない学生諸君でも理解できるよう,定性的,現象的解説を主として講義を進める。
なお、この講義は第二Bとともにクォーター制により学期前半に第二Bと同時開講する。
高分子系の学生は同時にBも受講することが望ましい。