高分子物質科学特論第一B   Advanced Polymric Materials Science IB

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担当教員
安藤 慎治 
使用教室
水5-6(H118)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
19051
シラバス更新日
2014年9月18日
講義資料更新日
2014年9月18日
学期
後期

講義の目的

多次元核磁気共鳴(NMR)法について講述する.特に電子密度行列や直積演算子を用いた二次元溶液NMR法の基礎を解説し、多次元NMR法のパルス系列を理解する。また、固体NMR法の基礎と応用、含フッ素高分子の構造研究への応用,ならびに最新の研究事例についても講述する。

講義計画

1.『多次元溶液NMR法の基礎』
(1) NMR法概説.
(2) ベクトルモデルを用いたパルス効果、化学シフト、スピン-スピン結合の説明.
(3) 直積演算子の導入.
(4) 核スピン相互作用
(5) COSY、DQF-COSY、INEPT、INADEQUATE法の解説.
(6) 3次元NMR法.
2.『固体NMR法の基礎と応用』
(1) 固体NMR概説.
(2) 化学シフトの異方性.
(3) 固体状態における核スピン相互作用.
(4) CP-MAS法.
(5) 高分子構造解析への応用.
(6) 超高磁場NMR装置の開発.
3.『固体NMRの含フッ素高分子の構造研究への応用』
(1) 固体19F-NMRの特徴と測定技術 (13C-NMRとの比較において)
(2) 固体19F-NMRを用いた不溶不融高分子の構造決定法.
(3) 含フッ素高分子の化学構造と結晶構造.
(4) 半結晶性ホモポリマー/コポリマーの構造解析.
(5) 非晶性含フッ素高分子の構造解析.

教科書・参考書等

原則としてテキストは使用しないが、以下の著書を参考にすると良い。”Understanding NMR spectroscopy”, James Keeler, WIELY, および”Spin Dynamics”, Malcolm Levitt, WIELY.

関連科目・履修の条件等

修士課程での履修が望ましいが、隔年開講のためB4での受講も受け入れる。

成績評価

講義中の課題およびレポートによる。

担当教員の一言

実際に一次元溶液NMR測定の経験があり、ある程度NMR法の基礎について理解できていることが望ましい.

その他

西暦偶数年開講。

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