各教員がそれぞれの専攻する分野において特殊な題目を選択して随時開講する科目である。
企業における先端技術の実例として(1) 高温超伝導、(2)実装・パッケージ技術、(3) 光ファイバ、(4) 色素増感太陽電池の4つについて各講師が、歴史、作製法、基本特性、応用、世界の状況と今後の開発動向について講義する。
現実の「ものづくり」では各分野においてそれぞれ問題があり、問題の解決には緻密な観察力、豊富な科学的知識、しっかりとした論理的思考とひたむきな情熱が大事であることを、講義を通じて伝える。
6月1日(水)
1)9時30分~12時15分 高温超伝導 講師:飯島 康裕
高温超電導線材開発とその応用展望について解説します。超電導は電気抵抗が消失する特異な現象であり、これを用いた高性能機器の実現が期待されてきました。広範な応用へ向けての道のりは決して平坦ではありませんが、これまでの技術の進展と現状の到達点をわかりやすく解説します。
2)13時30分~16時15分 実装・パッケージ技術 講師:山本 敏
高機能電子機器を実現する実装・パッケージ技術について論ずる。講義の前半では、電子機器における実装・パッケージ技術の役割、構造、作製技術などについて講義し、基礎的な理解を深める。また、近年、世界的規模で活発に研究開発されている3次元実装技術についても取り上げ、要素技術に触れる。講義の後半では、フジクラの実装・パッケージ技術を中心に紹介し、電子機器の高性能化に寄与する最先端の実装・パッケージ技術について理解する。
6月8日(水)
3)9時30分~12時15分 光ファイバ 講師:松尾 昌一郎
アクセスから中継系にいたる通信用の光ファイバをはじめとして、従来と異なる伝送原理を用いたフォトニッククリスタルファイバ、光ファイバの新たなアプリケーションとして注目を集めているファイバレーザ用ファイバの研究、開発動向を説明する。
4)13時30分~16時15分 色素増感太陽電池 講師:松井 浩志
色素増感太陽電池(DSC)は、光合成に似た原理で発電する新しいタイプの太陽電池であり、近年、その開発ステージは基礎研究の段階から実用化研究・開発へとシフトしつつある。本講では、弊社における事例を交えながら、DSCの開発状況について学んでいただく予定である。
課題に対するレポート点と出席点で行なう。