精錬や鋳造等材料の高温プロセスにおいて必要な移動論、すなわち流体の流れ、液体及び固体中の物質の拡散や化学反応、熱伝導、輻射及び対流による熱伝達について講義を行う。また、移動現象に密接に関係する物質の物性値(拡散係数、粘度、熱伝導度、放射率など)についても詳述する。
01.流束の定義、Fickの法則、物質収支式
02.非定常状態の拡散、カーケンダール効果
03.Darkenの解析、上り坂拡散、スピノーダル分解
04.非圧縮性流体の物質収支式、流れによる物質移動、物質移動係数
05.化学反応速度、化学反応速度式、素反応、逐次反応、律速段階
06.不均一反応、未反応核モデル、混合律速
07.Newtonの粘性の式、運動量収支式、粘度測定法
08.Navier-Stokesの式、レイノルズ数
09.摩擦係数、Stokesの式
10.Fourierの熱伝導の式、エネルギー収支式
11.熱伝導度・熱拡散率測定法、金属・合金の熱伝導度、Wiedemann-Franz則
12.セラミックス・ガラス・多孔質体の熱伝導度、Debyeの式
13.伝熱係数
14.輻射伝熱、放射率
15.まとめ
参考書を紹介する。
特になし。
期末試験
講義は板書で行います。また、ほぼ毎回クイズを出題し、理解できているかどうかチェックします。受講生はノートと参考書を用いて復習してください。