物質学特別講義第四   Special Lectures on Chemistry and Materials Science IV

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担当教員
佐藤 元泰  二川 佳央  滝澤 博胤 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
19504
シラバス更新日
2010年6月21日
講義資料更新日
2010年3月22日
学期
前期

講義概要

各教員がそれぞれの専攻する分野において特殊な題目を選択して随時開講する。

講義計画

佐藤元泰非常勤講師(5月19日13:20-16:30)
「マイクロ波加熱の物理と応用」
近年、ギガからテラヘルツ帯の強い電磁界照射により、キューリー点より高く融点より低い温度で生み出される新しい物性現象が多数見いだされている。例えば、固相であっても液相に近い過飽和固溶体の形成、カチオンの格子ドリフトと酸素リッチな境界層の出現、熱振動では出来ないスピノーダル分解、電磁波の磁場成分の選択的効果などである。これを電磁波が物質中の電子/イオン系に励起するメゾスケールな集団運動と、そのエネルギーが波数および周波数ドメインで高次化する緩和過程で、非平衡現象を生じるという仮説が有力になってきている。電磁波とプラズマ中の波動のモード変換や不安定解析というプラズマの手法を基礎にして、固体プラズマさらにはコロイド液相や生命まで、電磁波励起・非平衡緩和という物理現象を統一的に探る。非平衡/構造形成という物理現象を解く端緒となれば幸いである。

滝澤博胤非常勤講師(6月23日13:20-16:30)
「マイクロ波非平衡反応場を用いた無機材料プロセッシング」
無機材料合成やセラミックス焼結・接合、結晶化などは、一般に高温・長時間の熱処理を要するエネルギー多消費型プロセッシングであり、マイクロ波の利用が期待される分野である。自己発熱や内部加熱といったエコプロセスとしての特徴のみならず、最近では特異な非平衡反応場としてのマイクロ波プロセッシングの特徴を明らかにしようとする研究が進展しつつある。本講義では、非平衡反応場としてのマイクロ波プロセッシングの特徴を眺めながら、材料プロセッシングとしての今後の展望について述べる。

二川佳央非常勤講師(7月7日13:20-16:30)

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