高分子固体の構造と物性の基礎的事項について講述する。特に構造解析手法としての固体核磁気共鳴(NMR)法の基礎、ならびに物性解析手法としての各種分光法と高分子固体の光学物性の基礎について講述する。
西暦偶数年開講。
高分子固体の光学物性の基礎とポリイミド系光学材料の構造と物性について講述する.
1.『固体物質と光(電磁波)・磁場との相互作用,高分子固体の光学的性質』
(1) 光とは何か?1 光の吸収・透過・反射・屈折
(2) 光とは何か?2 光の散乱・干渉・回折・発光
(3) 固体物質の光学的性質の基礎
(4) 高分子の屈折率
(5) 高分子の複屈折
(6) 高分子の光吸収
(7) 高分子の熱光学効果・非線形光学効果
2.『ポリイミドの構造と物性及び含フッ素ポリイミドの光学分野への応用』
(1) ポリイミドの化学構造と電荷移動錯体の形成.
(2) 計算化学を用いたモノマーの電子的性質と立体構造の評価.
(3) ポリイミドの光透過性 (可視域、近赤外域).
(4) 計算化学を用いた含フッ素化合物の真空紫外域における光透過性の評価.
(5) ポリイミドの屈折率/複屈折の予測とその制御.
(6) ポリイミドの蛍光性と高蛍光性ポリイミド.
(7) ポリイミド/金属・無機ナノ粒子からなるハイブリッド材料.
(8) 含フッ素/全フッ素化ポリイミド光学材料の開発.
(9) 含フッ素ポリイミドの各種光学部品への応用と導波型光デバイス.
講義で使う資料は当日配布するか,ホームページからダウンロード可能とする。
修士課程での履修が望ましいが、隔年開講のためB4での受講も受け入れる。
講義中の課題およびレポートによる。
物理化学・電磁気学・量子力学の基礎が理解できていることが講義の前提となる.
西暦偶数年開講。