磁性体の物理   Physics of Magnetism and Magnetic Materials

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担当教員
田中 秀数 
使用教室
火1-2(H119B)  
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
17011
シラバス更新日
2014年9月19日
講義資料更新日
2014年9月18日
学期
後期

講義概要

磁性学は基礎と応用を含む幅広い学問で,長い研究の歴史がある.本講義は,主に絶縁性磁性体の磁性が対象で,物質の磁気現象を理解し,磁気現象を応用する基礎を習得する事を目的とする.物質の磁気現象には,電子の量子力学と多体効果が顕著に現れる.まず,固体中の磁性原子の電子状態からスタートし,磁性の担い手である電子のスピン間に働く磁気相互作用(交換相互作用など)の説明と行う.続いて,最も安定な基底状態の磁気構造,相転移と臨界現象について述べる。その後は,磁気励起について説明する.また,磁性研究で重要な実験技術についても説明をする。更に,最近研究が盛んに行われている量子効果が顕著な低次元磁性やフラストレーションの強い磁性体の性質について紹介する.

講義の目的

磁性体の物理

講義計画

磁性体の物理学に関して,以下の各項目を教授する。
1.磁性原子(イオン)の電子状態
2.磁気相互作用
3.相転移と磁気構造
4.磁気励起
5.磁性研究の実験手法
6.フラストレーションのある磁性体,低次元磁性体,量子スピン系

教科書・参考書等

久保健・田中秀数 著:朝倉物性物理シリーズ「磁性I」 朝倉書店

関連科目・履修の条件等

量子力学と統計物理学の基礎知識が必要.

成績評価

レポートと出席回数で評価する.

担当教員の一言

磁性は固体物理学の基礎の1つですから,勉強をしておいて損はありません.量子力学と統計力学の基礎知識があれば理解できる内容です.

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