統計物理学   Advanced Statistical Physics

文字サイズ 

担当教員
西森 秀稔  高橋 和孝 
使用教室
月3-4(H115)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
17002
シラバス更新日
2012年9月23日
講義資料更新日
2013年10月7日
学期
後期
補足資料

講義概要

以下の問題について講義する。
1. 相転移とは何か、そしてそれは熱・統計力学的にどのように記述されるのか。
2. 相転移に伴って起こる臨界現象の性質。相転移が起きると何が見えるのか。
3. 各々の系において、相転移が具体的にどのようにして起こるのか。厳密に解ける例および近似的に解く種々の方法。
4. 臨界現象の普遍性。

講義の目的

熱・統計力学を用いて、相転移・臨界現象の理論を概説する。特に、臨界現象の普遍性について、くりこみ群の方法を用いて理解することを目的する。

講義計画

1. 統計力学の基礎
2. 相転移とは何か
3. 平均場理論
4. Landau理論
5. 動的現象
6. 可解模型の解析
7. スケーリング理論
8. くりこみ群
9. 実空間くりこみ群
10. 運動量空間くりこみ群
11. 演算子積展開
12. 連続対称性のある系
13. 量子系の相転移・臨界現象
14. 非平衡統計力学の基礎

教科書・参考書等

教科書: 講義ノートを配布する。
参考書: 西森 秀稔「相転移・臨界現象の統計物理学」(培風館 2005年),
H. Nishimori and G. Ortiz,
Elements of Phase Transitions and Critical Phenomena,
Oxford University Press 2011.

関連科目・履修の条件等

熱・統計力学の基礎を理解していること。

成績評価

試験とレポートによる。

担当教員の一言

くりこみ群は、相転移・臨界現象を記述する手法であるだけでなく、物理学におけるものの見方・考え方そのものに影響を与えた重要な理論です。「普遍性」とは何かを理解してもらいたいと思います。

このページのトップへ