物性物理学特論第八   Special Topics in Solid State Physics VIII

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担当教員
川畑 有郷 
使用教室
 
単位数
講義:1  演習:0  実験:0
講義コード
17508
シラバス更新日
2010年7月6日
講義資料更新日
2010年7月20日
アクセス指標
学期
前期
補足資料

講義の目的

近年,低次元系や微小な試料を作りその電気伝導を測定する技術が発達した。 このような系の性質は,バルクな3次元系とは異なる性質を示し,興味深い現象が色々と観測されている。この講義では,これらの現象を解説するが,その内のいくつかは,1950年代の中頃日本で発見された「半導体の負の磁気抵抗」から派生したものである。一口に言えば,電子の波としての性質が電気伝導に現れている,という事である。電気伝導は多くの場合電子を古典的な粒子と見なしても話がすんでしまい,1980年頃になってやっと波としての性質,すなわち,干渉の効果を実験的にとらえる事が出来たのである。

講義計画

1.電気伝導の測定と色々な量の定義
2.半導体の負の磁気抵抗
3.固体中における電子波の干渉
4.AAS効果とAB効果
5.電気伝導の理論—久保理論vs. Landauer理論
6.1次元系,準1次元系における電気伝導
7.相互作用する1次元フェルミ粒子系—朝永理論
8.0次元系における電気伝導
9.0次元系(量子ドット)における近藤効果

教科書・参考書等

参考書:メゾスコピック系の物理学(川畑有郷 著,1997年,培風館)

関連科目・履修の条件等

 

成績評価

レポートによる

担当教員の一言

量子力学をよく理解していれば他の知識は不要である。

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