ハドロン物理学   Hadron Physics

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担当教員
柴田 利明 
使用教室
金1-2(H113)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
16008
シラバス更新日
2010年7月1日
講義資料更新日
2010年3月22日
学期
前期

講義概要

ハドロンとは強い相互作用をする粒子の総称である。ハドロンの物理は素粒子物理
や原子核物理、場の理論、宇宙物理と密接な関係がある。本講義では演習形式を
取り入れ、履修者が問題を解くことによって自分のこれまでの知識を確認し、更に
具体的な問題に取り組む機会を提供する。クォークとグルーオンのゲージ理論である
量子色力学(QCD)が中心だが、相対論的運動学、非相対論的・相対論的量子力学、
群論などの問題も扱う。

講義の目的

素粒子標準模型の一部である量子色力学(QCD)を具体的な問題に即して理解することを目的とする。講義中には演習形式を多く用い、実際に問題を解く。実験装置の実演・見学を行う。

講義計画

1. 素粒子標準模型の中の量子色力学
   対称性と変換の群、
香り(フレーバー)と色の自由度
   色の閉じ込め、漸近的自由性

2. 2つのフェルミ粒子の系
   陽子-陽子散乱、重陽子、反陽子-陽子原子と反陽子-陽子散乱
   中間子:クォーク・反クォークの系

3. 3つのフェルミ粒子の系としてのバリオン
   価クォークと構成子クォーク
   スピンと磁気双極子モーメント

4. 弾性散乱と形状因子
   電気形状因子と磁気形状因子

5. 深非弾性散乱と構造関数
   陽子と中性子のクォーク・グルーオン構造
   陽子と中性子のスピンのクォーク・グルーオン構造
   グルーオンと海クォークの役割

6. ジェットの物理

7. 実験の手法: プラスチックシンチレータ、電磁カロリメータ、チェレンコフ・カウンター、マルチワイヤー・プロポーショナルチェンバー、ドリフト・チェンバーなど

教科書・参考書等

講義中に紹介する。

関連科目・履修の条件等

なし

成績評価

レポート、試験など。

担当教員の一言

積極的な質問を歓迎します。

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