原子核の構造とそれに関わる諸現象について理論の面から解説する。また,核現象を通じた広い意味での基礎物理学研究についても触れる。
原子核物理学において習得すべき基礎的な領域について、実験と理論の両面から、わかりやすく解説する。
前半は武藤が担当し,原子核物理の基礎からはじめ,中性子過剰核の物理を中心に概説する。
また,原子核を用いた物理についても触れる。
後半は岩崎が担当し,ハドロン物理を中心に現在の原子核実験について概説する。
特に,現在日本で稼動しつつある J-PARC という大型研究施設での実験研究を題材にする。
理論(前半)
1.原子核の発見,大きさ,電荷分布
2.原子核の一粒子運動と集団運動
3.中性子過剰核
4.原子核におけるモノポール相互作用
5.原子核の二重ベータ崩壊
6.中性子の電気双極子モーメント
実験(後半)
1.ハイパー核
2.中間子核
3.エキゾチック粒子探査
4.ハドロン物理の展望
参考書等
参考書を講義の中で示す。
関連科目:ハドロン物理学
履修の条件:なし
レポートの結果を中心に評価する。
講義中の積極的な質問を歓迎する。