物理化学基礎特論   Basic Concepts of Physical Chemistry

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担当教員
榎 敏明  渋谷 一彦  河内 宣之  河合 明雄  北島 昌史  木口 学 
使用教室
金1-2(S612)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
13051
シラバス更新日
2011年4月4日
講義資料更新日
2011年3月23日
学期
前期

講義概要

量子化学を基礎として、物質の物理化学的性質の基本を理解する。分子の電子状態、構造、動的性質、光との相互作用について学ぶ。さらに、分子集合体の統計的な取扱いをふまえて、分子集合体の電子状態、電子的性質、金属、半導体等の概念を学ぶ。

講義の目的

量子論に基づく物質観を身につける。

講義計画

本特論はA、B2つのコースを設け、Aコースは講義を主体に進める。Bコースはレポート作成とレポートに基づく発表のみによるものであり、既に、講義課題の基礎を充分有する受講者を対象とする。Bコースを希望する受講者は開講前に行われる試験を受験し、合格したものとする。Bコースを選択する受講者は以下のキーワード群から、第一希望、第二希望のキーワードを選び、担当教員に希望を提出すること。これらの選択を踏まえ、担当教員との面談で、レポートのテーマを決定する。また、修士論文の指導教員を担当教員とすることは出来ない。

1. 量子化学の基礎 -Pauliの原理再考-
1.1. 2粒子系(位置座標のみ)
1.2. 置換
1.3. n粒子系(位置座標のみ)
1.4. ボゾンとフェルミオン
1.5. 同種のボゾンn個からなる系の性質
1.6. 同種のフェルミオンn個からなる系の性質
2. 分子のエネルギー状態
2.1. 回転準位の構造とマイクロ波分光
2.2. 振動準位の構造と赤外・ラマン分光
2.3. 電子状態の構造と可視・紫外・極端紫外分光
2.4. スピン分裂と磁気共鳴
3. 分子集合系のエネルギー状態
3.1. 集合系の統計的取扱い
3.2. 分子集合系の電子状態
   自由電子モデル、強束縛近似
3.3. 分子集合体の電子的性質
3.1. 金属
3.2. 半導体

キーワード:
a.原子・分子の量子ダイナミクス(河内)、b.量子力学における観測問題(河内)、c.化学反応と原子・分子衝突(北島)、d.ポテンシャルエネルギー曲線と電子分光(北島)、e.結晶格子と逆格子(木口)、f.X線・電子線回折(木口)、g.結晶格子と振動(榎)、h.固体の電子構造(榎)、i.振動・回転構造と赤外・ラマン分光(渋谷)、j.電子構造と可視・紫外分光(渋谷)、k.磁気共鳴(河合)、l.光反応(河合)

教科書・参考書等

必要に応じて資料を配布する。

関連科目・履修の条件等

学部学生の履修は不可です。

成績評価

Aコース:期末試験他、Bコース:レポート及び発表

担当教員の一言

物理化学の最も基礎的な知識です。しっかり身に着けてください。

その他

担当教員:
 榎敏明(A,B)
 渋谷一彦(A,B)
 河内宣之(A,B)
 北島昌史(B)
 河合明雄(B)
 木口学(B)
 (A,B)、(B)はそれぞれ、A+Bコース、Bコース担当教員であることを示す。

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