岡の連接定理から始め、岡-カルタン理論の中核である基本定理を正則凸領域上で証明する。
おおよそ次の順序で講義する。
・ハルトークス現象と正則凸領域
・ワイェルストラースの予備定理
・岡の第1連接定理
・層のコホモロジー理論
・カルタンの行列分解定理
・岡-カルタンの基本定理とスタイン多様体
複素解析概論(野口、裳華房)、多変数函数論(西野、東京大学出版)、多変数複素解析(大沢、岩波)など。
一般位相空間論、一変数関数論についての基本的事項など。
リーマンの写像定理やミッターク・レッフラーの定理を知っていると問題の動機を理解しやすくなる。
講義中に提示する問題をレポートとして提出すること。
前世紀の解析関数に関する発見では、最も深い内容を持つ「岡の連接定理」を学部生向けに解説する。
全てを解説するのは時間的に無理としてもその考え方の流れを講義する。