ゼータ関数論からはじめて,多重三角関数論と絶対数学に至る.
数学をゼータから見ることを講義する。ゼータ関数を通して数学を見直すことが主目的である。
数学とは各々の分野におけるゼータ関数の研究であるという観点から解説を行う。
ゼータ関数の基礎を解説することからはじめる。
数学の様々な領域においてゼータが活躍していることを見る。
特に、代数学におけるゼータ(群のゼータ、環のゼータ、体のゼータ、等々)について
詳しく解説する。幾何学や解析学におけるゼータも触れる。
また、本年151周年を迎えるリーマン予想の周辺も歴史的に振り返りつつ触れる。
次の本は参考書として薦める:
黒川信重『リーマン予想の150年』岩波書店、2009年11月出版。
リーマン予想の歴史とともに、数学の種々の分野におけるゼータにも触れている。
代数学と複素関数論を理解していると良いが必須ではない。
ゼータ関数論はそれらの理論への良い導入にもなるので、
この講義を代数学や複素関数論を見直すきっかけにすると良い。
レポートによる。
ゼータは数学を体現しています。ゼータを通して数学を見直してください。