化学第二 II-2   Chemistry II

文字サイズ 

担当教員
藤井 正明  彌田 智一 
使用教室
木3-4(H135)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
1645
シラバス更新日
2015年9月16日
講義資料更新日
2015年9月16日
学期
後期  /  推奨学期:2

講義概要

I 化学で用いられる方法や考え方を修得する。所定の教科書を用いる。
II 量子化学の基礎を学ぶ。

講義の目的

 授業の内容は大きく3つに分かれる。まず最初は、なんで量子力学が必要かということと、量子力学の概念の理解だ。続いて、量子力学の基本的な方程式を具体的な例にあてはめて、どうなっているのかを調べる。そして、最後に水素原子に量子力学をあてはめて、原子の成り立ちを理解する。なお、2年次の物理化学において分子の成り立ちなどこの授業の続きを扱うことになる。また、学科により2年もしくは3年で、量子力学の知識を前提とした固体物理関連の授業が行われている。 

 というわけで、この授業は、「化学」という表題ではあるけれども高校のイメージで言うと「物理」に近いものになる。高校までの化学(特に合成など)が好きなひとには申しわけないが、化学を基礎から理解しようと思ったら避けて通れない道筋だと考えて欲しい。 
なお、2003年以前の授業ノートは
http://www.op.titech.ac.jp/lab/Take-Ishi/html/ki/
に掲載されているので合わせて参考にされたい。

講義計画

1. 8章―量子論:序論と原理 量子力学の起原
2. 8章―量子論:序論と原理 微視的な系の力学
3. 9章―量子論:手法と応用 量子力学の原理
4. 9章―量子論:手法と応用 並進運動
5. 9章―量子論:手法と応用 振動運動
6. 9章―量子論:手法と応用 回転運動
7. 9章―量子論:手法と応用 近似の方法
8. 10章―原子構造と原子スペクトル 水素型原子の構造とスペクトル
9. 10章―原子構造と原子スペクトル 多電子原子の構造
10. 10章―原子構造と原子スペクトル 複雑な原子のスペクトル
11. 11章―分子構造 ボルン−オッペンハイマー近似
12. 11章―分子構造 原子価結合法
13. 11章―分子構造 分子軌道法
14. 11章―分子構造 多原子分子系の分子オービタル
15. 試験

教科書・参考書等

P.W.Atkins, Julio de Paula (千原・中村訳)「物理化学(上)第8版」東京化学同人  8~11章
ATKINS' Physical Chemistry 8th edition, OXFORD (上の原著)
ATKINS' Physical Chemistry 9th edition, OXFORD (最新版だが日本語訳はない)

関連科目・履修の条件等

2類の1年次を対象とした授業ですが、それ以外の人の受講も拒否しません。いずれの場合も授業中の私語を慎み、集中して授業を受けることを履修の条件とします。

成績評価

4週目と11週目に予定されてい2回のレポートと期末試験を中心に行います。出席点は考慮しません。試験問題及び採点はクラス毎に独自に行いますが、合格者の平均点と得点の分散は両方のクラスで同じになるように調整します。

このページのトップへ