化学第一 VI-2   Chemistry I

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担当教員
中川 茂樹 
使用教室
月5-6(H103)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
1617
シラバス更新日
2015年3月31日
講義資料更新日
2015年6月22日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:1

講義概要

物質の構造やその性質を理解するため基盤として、電子や光の振る舞いなどミクロな世界の物理を記述する量子力学の基礎を講義し、化学結合はどのように理解することが出来るかまでを学ぶ。講義では、量子力学の発展の歴史を追いながら、その基本的な考え方を理解し、基本的な取り扱い法を学ぶ。

講義の目的

化学で用いられる量子力学の基礎的な方法や考え方を修得する。

講義計画

1.原子に関する復習:
 Rutherfordの実験、エネルギー準位とスペクトル
2.ミクロな粒子(電子、原子、光子など)の振る舞いとその理解:
 黒体放射、光電効果、物質波、不確定性原理、量子力学の起こり
3.ミクロな粒子の運動を記述する基本方程式:
 Schrodingerの波動方程式
4.簡単なモデル計算で描くミクロな世界(箱型ポテンシャルの例):
 エネルギー、波動関数、量子数
5.水素原子内での電子の運動:
 エネルギー、原子軌道、実験との比較
6.多電子原子内での電子の運動:
 エネルギー、パウリの原理、フントの規則
7.元素の性質の多様性と周期性:
 電子配置、周期律、イオン化エネルギー
8.なぜ2個の原子は分子になるかⅠ:
 原子価結合法の考え、水素分子、異核分子
9.化学結合の担い手:
 昇位、混成軌道、結合角
10.なぜ2個の原子は分子になるかⅡ:
 分子軌道法の考え、水素分子イオン、水素分子
11.なぜ2個の原子は分子になるかⅢ:
 等核2原子分子、異核2原子分子、σ軌道、π軌道

教科書・参考書等

理工系基礎化学(講談社サイエンティフィク)

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

演習および理解度確認20%,試験80%

担当教員の一言

物質の構造やその性質を理解することは、様々な科学・工学分野の基礎となります。この理解のために必要となるのが量子力学を基礎とした考え方なので、最初は戸惑うかもしれませんがしっかり勉強しましょう。

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