化学第一 I-2   Chemistry I

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担当教員
大島 康裕 
使用教室
火1-2(W331)  
単位数
講義:2  演習:0  実験:0
講義コード
1602
シラバス更新日
2015年7月2日
講義資料更新日
2015年7月22日
アクセス指標
学期
前期  /  推奨学期:1

講義概要

以下の4点に関して、順序立てて講義を進める。
1.量子力学の基礎原理を学習し、波動関数の意味と性質を理解する。
2.粒子の1次元・2次元・3次元運動について、量子力学的取扱いに習熟する。
3.前項までの基礎知識をもとにして、原子内での電子の運動を理解する。
4.量子力学における近似法を利用することにより、分子の電子状態や結合性について量子論的描像を得る。

講義の目的

量子化学は、化学現象を微視的根本原理に基づいて理解する学問であり、広範囲な物質科学の基盤である。本講義では、量子化学の基礎を習得することを目的とし、以下の2点をテーマとして授業を進める。
1:量子力学の基礎原理を理解し、基本的な問題に対して適切に応用すること。
2:量子力学の知識をもとにして、原子・分子の運動状態や分子の結合性について基礎的理解を得ること。

講義計画

第1回 イントロダクション:物質科学の基盤としての化学

第2回 原子・分子の量子性I:離散的エネルギー

第3回 光の量子性

第4回 原子・分子の量子性II:波動性、Bohrの前期量子論

第5回 古典的な波から量子力学的な波へ:波動方程式

第6回 1次元粒子の運動I:量子的定在波

第7回 波動関数の性質、演算子と観測量、不確定性原理

第8回 1次元粒子の運動II:連続状態

第9回 2次元・3次元の回転と角運動量

第10回 水素原子内の電子の運動

第11回 多電子原子

第12回 水素分子イオン

第13回 2原子分子

第14回 分子軌道と結合性

第15回 まとめ

教科書・参考書等

教科書: 理工系基礎化学、講談社サイエンティフィック
参考書: マッカーリ・サイモン著、物理化学(上)、東京化学同人

関連科目・履修の条件等

特になし

成績評価

試験と、講義で出題する課題へのレポートによる

担当教員の一言

日々進歩し続ける「化学」の現在を紹介しつつ、その基盤となっている「量子化学」を学びます。高校までの化学の学習内容との連続性に配慮はしつつ、基本となる法則から多様な化学現象が導き出されることを理解してもらえたら、と思っています。

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