ピアノによる音の創造B   Sound Creation by Piano B

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担当教員
末永 匡  肥田野 登 
使用教室
集中講義等   
単位数
講義:1  演習:1  実験:0
講義コード
0860
シラバス更新日
2015年9月16日
講義資料更新日
2015年9月16日
アクセス指標
学期
後期  /  推奨学期:4,6,8

講義概要

音は芸術の根幹をなし、その創造は全ての創造のもととなる。私たちは普段余りにも多くの音楽を耳にしている、そのため音の創造からはずれている可能性がある。本講義は、音楽からいったん離れて、ピアノを媒介として、音を出す、聴く、作為を追求する。その結果新たな創造過程をピアニストともに体験する事が可能となる。それらの体験を生かし、この学期は他の講義とのコラボレーションで学生中心の舞台を皆で作り上げる。

講義の目的

なぜこのような時間が必要とされるのか?何のためになるのか?本講義はピアノを媒介として「創造するプロセスと触れ合う事により己を見つめ、表現者になる事」を目的にしている。明確な問いと答えはある意味存在しない。表現することの根源に迫ることであり、自身の奥底に潜む無限の感性に直接刺激する時間。この時間には多くの「葛藤」が生まれるので、ダメな人にはダメです。でもそれでいい。自主性を大切にしています。答えのない質問、理由のない答え、自分で価値を見出さなければならないそんな講義。感性に直接訴えかけるその時間は、自身に多くの気づきや発見を内に起こす。どんな分野においても大切な事の一つとして欠かせない人間の創造性。最終的には作られた音を様々な音楽との対比から位置づけ、音楽の技法の中から適合したものを選び出し「ディスカッション」を通して組み直し、完成させる。

講義計画

11月26日(木) 顔合わせ&説明会、講義について、即興など
12月 3日(木) 演出を考慮しながら『音に触れる③』ピアノで遊ぶ
12月10日(木) 演出を考慮しながら『コンテンポラリー③』現代曲から何を感じるか
12月17日(木) 演出を考慮しながら『即興④』あらゆるシーンを音で表現する
1月6日(水) 合同リハーサル
1月13日 (水) 合同リハーサル
1月20日 (水) 本番「コラボレーションの舞台」

教科書・参考書等

特に準備する必要はない。必要に応じて講義中に紹介、または配布する。

関連科目・履修の条件等

少人数制ゆえに受講生数を制限することがある。
受講者数制限のためにレポートの提出を求めることがある。

成績評価

① 「講義への出席」
② 「積極的な発言」
③ 「演習への積極的な参加」 により評価する。

担当教員の一言

本講義は音楽の時間ではありません。そして、基本的に言葉のやり取りによって導かれていきます。いわゆる一般的に言われている講義とはその形態が異なります。参加者全員で「ピアノの音、参加者の言葉、自身の感覚」に静かに耳を澄ませ、内に存在するその様々なエッセンスを表現し共有します。「受け身」の姿勢ではこの時間は無駄になります。「積極的に探索し、表現する」姿勢が、この時間の意味を作るでしょう。よって、明確な問いと答えはありません。あるとすればそれらは全て自分自身の中に在ります。「見ようとすれば見える、見ようとしなければ何も見えない」ということです。投げやりな言い方かもしれませんが、これは人生という深い森を切り開いていく事に似ています。ピアノを中心に、創造性とは何か、この時間は何をなしうるかを問いつつ皆さんと一緒に時間を過ごすことが出来れば幸いです。

その他

必ずガイダンスに出席して下さい。(10月7日(水)12:20-13:00 @西9号館 W933)

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